BUMP OF CHICKENはメンバー4人ともアニメや漫画が好きな事でも知られています。
それだけでなくマンガというメディアを通して心を動かされ影響を受け、バンプの音楽を作る柱としても機能しているようです。
この記事ではバンプの4人が愛するオススメ漫画とお試し無料でマンガが読めるサイトについてお話したいと思います。
藤原基央がオススメする影響を受けたマンガ
ガラスの仮面/美内すずえ
主人公、北島マヤの演劇の世界での成長を描くストーリー。目標に向かって一心不乱に努力するひたむきさは、時に周囲を圧倒する。演技への激しい情熱で多くの苦難を乗り越えていく。(Wikipediaより)
『ガラスの仮面』は1976年に連載がスタートし2018年の今でも続いている大変歴史のある作品です。
藤原さんは実家にある姉の読んでいたマンガを子供頃よく読んでいて、ガラスの仮面はその中の一つだそうです。
小学生の頃から愛読して、今でも時々1巻から読み返すことがあり、大人になって経験が増えると違う角度で見ることができて新しい発見があるそうです。
この作品が好きな理由
藤原さんがハマったポイントは、北島マヤが逆境に打ち勝っていく姿が痛快だったと話しています。
そして泣きのポイントが、マヤが泥まんじゅうを食べるシーンだそうです。嫌がらせで舞台上で食べるまんじゅうを泥まんじゅうにすり替えられてしまったが、役になりきったマヤはそれを食べてしまうシーン。
考えただけで胸が痛くなる話ですが、そんなことがあってもマヤの魂は芝居を望んでしまっている、逆に言えば魂に支配されている、それだけ演劇に没頭しているということです。
「お芝居やりたい!」っていう思いが支配しちゃってるし、支配されちゃってる。でもそうやって確実に運命を切り拓いていく。そういうところに泣くし、打たれるんですかね。つらい時はよく思い出しますね、このマンガを
藤原基央
出典:CUT 2014.12
ガラスのブルースのモチーフになった作品?
藤原さんが初めて日本語で詩を書いた『ガラスのブルース』のタイトルおよび世界観はこのマンガに影響を受けているのではないかと思います。
火の鳥/手塚治虫
「火の鳥」と呼ばれる鳥が登場し火の鳥の血を飲めば永遠の命を得られるという設定の元、主人公たちはその火の鳥と関わりながら悩み、苦しみ、闘い、残酷な運命に翻弄され続ける(Wikipediaより)
『火の鳥』は言わずと知れた漫画家、手塚治虫の作品です。こちらも藤原家にあった本の1つでメンバー全員読んだことがあります。
藤原さんが高校を辞めた時に読んで、そのタイミングで(鳳凰編を)読んでなかったら自分はダメになっていた、今の自分はなかったと語るくらい藤原さんに与えた影響は強いようです。
このマンガはね、こうこうこうなんですよ、とかって説明したくない(笑)。一生大切にしたい感動でした、その時のは
藤原基央
作品のテーマはカルマ(業)
火の鳥は生命の本質、人間の業(カルマ)をテーマについて描かれた作品で悩みや苦しみ、絶望などを描いていますが、藤原さんは作者の意図を越えて希望を感じることができたと話しています。
BUMP OF CHICKEN「カルマ」の楽曲情報と歌詞の意味へ
増川弘明がオススメする影響を受けたマンガ
僕だけがいない街/三部けい
主人公、藤沼悟は、「リバイバル」という特殊能力を持っていた。その能力は、直後に起こる「悪いこと(事件・事故など)」の原因が取り除かれるまで、自分の意志に関係なくその直前の場面に何度もタイムリープしてしまうというものだった。ある日、母親を殺した犯人と昔起きた連続誘拐事件の犯人が同一人物だと気づき、タイムリープで2つの時代を往復し真犯人を追っていく(Wikipediaより)
増川さんがこのマンガに惹かれた理由はセリフが感動的なことと、リバイバルが発動したら自分だったらどうするかを考えさせられるところだそうです。
このインタビューが行われていた時点でマンガは完結していなかったので、毎回新刊が出るのが楽しみだったみたいです。
からくりサーカス/藤田和日郎
莫大な遺産を相続して親族から狙われた少年・才賀 勝(さいが まさる)を守るために戦う拳法家の青年・加藤 鳴海(かとう なるみ)と人形遣いの女性・しろがねの数奇な運命を描く。鳴海との別れをきっかけに物語は2つに別れ、勝としろがねは潰れかけのサーカスに身を置き、鳴海は人類に仇なすからくり人形との闘いに巻き込まれる。そして、2つの異なる物語は交錯しながら一つに収束していく(Wikipediaより)
『からくりサーカス』は増川さんが定期的に読み返すマンガの一つです。
同じ作者の藤田和日郎先生の前の作品『うしおととら』も好きだったので、その流れでこのマンガも読んだそうです。
単行本は43巻もある長編マンガで世界観にどっぷり入れ込めて、他のことが気にならなくなるくらい集中して読んでしまい、気を静めることができると話しています。
メンバー全員大好きで、藤原さんはからくりサーカスを読んで「5万リットルくらい泣いた」と話しています(笑)
2018年10月にアニメ化し、BUMP OF CHICKENが「月虹」(げっこう)を主題歌に書き下ろしました。
BUMP OF CHICKEN「月虹」の楽曲情報と歌詞の意味へ
アニメのからくりサーカスはAmazonプライムビデオで全話配信しています。初めて登録する人は1カ月無料で利用できるので、1カ月で集中して全話視聴してから解約すれば無料で視聴可能です。
直井由文がオススメする影響を受けたマンガ
地球の放課後/吉富昭仁
謎の生命体「ファントム」によって人類のほとんどが消えてしまった世界で、残された4人の少年少女の日常を描いた物語。4人が出会ってから1年後が舞台となっている(Wikipediaより)
萌えと二次元の女の子が好きだと公言するチャマさんは、「箱庭系日常」とうテーマを勝手に決めてオススメのマンガを決めました。(たぶん好きなマンガが多すぎてジャンルを絞らないと決められなかったのだと思いますw)
『地球の放課後』という作品は淡々と進む日常の中、次第になぜ人が消えてしまったのかがわかっていく。日常という小さなものから大きな事件を解明にリンクしていくという物語だそうです。
地球上に男の子1人と女の子3人しかいないというシュールな状況で、女の子が無駄に服を脱ぐという萌えの要素が強いマンガで、チャマさんはそれを必要としていると話しています。
血界戦線‐魔封街結社‐/内藤泰弘
かつてニューヨークと言われた街は、異界と人界とが交差して一晩で消えた、これにより異界ならではの超常日常・超常犯罪が飛び交う「地球上で最も剣呑な緊張地帯」となり、「ヘルサレムズ・ロット」が築かれる。そんな中、クラウス・V・ラインヘルツ率いる「秘密結社ライブラ」はこの街の均衡を守るために秘密裏に活動していた。彼らはさまざまな能力を駆使し、「血界の眷属(ブラッドブリード)」を筆頭とする異界の住人と日夜戦っていた。(Wikipediaより)
先ほど説明したように、チャマさんは今回のおすすめマンガの選考基準に“箱庭系日常”をテーマに選んでいましたが、『血界戦線』もチャマさんからすればいちおう日常系なんです、あらすじからは想像できないですが・・・
このマンガ選んだ他の理由は、技の名前を言ってから殴るところだそうです。いつまでも少年の心を忘れないチャマさんらしい理由ですね。
2015年にアニメ化し、BUMP OF CHICKENが「Helle,world!」を主題歌に書き下ろしました。
BUMP OF CHICKEN「Hello,world!」楽曲情報と歌詞の意味へ
AKIRA(アキラ)/大友 克洋
升秀夫がオススメする影響を受けたマンガ
永沢君/さくらももこ
「ちびまる子ちゃん」でおなじみ、タマネギ頭の永沢君の中学校生活を描いた作品。下ネタなどもあり「ちびまる子ちゃん」とは違うテイストが楽しめる。
『永沢君』はちびまる子ちゃんのスピンオフともいえる作品で、中学生の“あるあるネタ”を盛り込んだような内容になっています。ヒデちゃんも非常に自分と重なる部分があると話してます。
ヒデちゃんがこの作品をすごいと思ったところは、作者さくらももこ先生は女性であるにもかかわらず中学生男子を理解しているところだそうです。
ヒデちゃん曰く、全てが神懸っていて、優れた作品は「なんでこの人、俺のことこんなに知ってんのかな?」という、まるで自分の為に書かれたもののように思えるようです。
忍者ハットリくん/藤子不二雄A
ハットリくんが忍者の里から東京に出てきて、三葉家に住むことになり、いろいろな騒ぎを起こす物語で同時に三葉ケンとの友情も描いている(Wikipediaより)
ヒデちゃんのチョイスがいかにもヒデちゃんな感じがしてかわいいですね(笑)
升さんが『忍者ハットリくん』に惹かれた理由は、ハットリくんの生き様、ハットリイズムみたいなところに感銘を受け、影響を受けたからです。
ハットリくんは義理人情や心の動きを理解している、すごく大人なところがあるそうです。またすごい忍術を使っても自慢しないところとかが魅力的で升秀夫にとってのヒーロー像なんだそうです。
藤原にハットリくんの良さを伝える升
中学校の時に藤原さんが秀ちゃんの家に遊びに行ったとき、「見ろよこのコマ!」と言って秀ちゃんがハットリくんの面白さについて教えられたことがあるそうです(笑)
普通の人が読んでも何も感じないようなシーンを、秀ちゃんは普通とは違う角度から見ていろんな見解を持つみたいですね、評論家としての才能もありそうですね!
メンバー全員がオススメする影響を受けたマンガ
3月のライオン/羽海野チカ
『3月のライオン』はバンプの「ファイター」が書き下ろされ、BUMP OF CHICKEN×羽海野チカのコラボが実現した作品です。
藤原さんがコンビニでたまたま見つけた1巻を買って読んだらハマって、メンバーに勧めたら全員がハマって、今では全員が「3月のライオン」のファンです。
桐山くんのことを理解できる人が周りにいっぱいいて。桐山くんのすごさをわかる奴もいるし、桐山くんに勝ちたいと思ってる奴もいるし、助けたいと思ってる奴もいるし、むかつくって思ってる奴もいるし。その彼がいる居場所は、彼が将棋を指すことをやめたらなくなってしまうもので
藤原基央
出典:CUT 2014.12
将棋を辞めるか続けるか悩んでいく中で、結局、続ける道を選んだ桐山零。好きとか嫌いというレベルを越えて将棋と向き合ったから、今の世界がある。
自分を肯定してくれる人、否定する人、全てひっくるめて将棋がくれた出会いだった。
BUMP OF CHICKEN「ファイター」の楽曲情報と歌詞の意味へ
私も実際に読みましたが、将棋を知らなくても全然楽しめます。
むしろ“生きることとは?”に焦点を当てている作品なので、多くの人の心に刺さると思います。
一人一人のキャラクターの心模様がリアルに描かれていて、順風満帆な人生を送っているように見える人でも自分と同じような悩みを抱えているんだなーと親近感が湧きます。
正直なところ、はじめは絵が苦手だったのですが、読んでるうちにそれが気にならないくらいキャラクターに感情移入していました。島田八段とかめっちゃ好き。
3月のライオンを無料で読む方法ですが、1冊だけならU-NEXTに登録した時に貰えるポイントで読むことができます。U-NEXTではアニメ版は全話見放題なので一気に観ることができます。
寄生獣/岩明均
『寄生獣』はメンバー全員が10代の頃に読んでいて、最初は怖かったと話しています。
それと同時に「生きることってどういうことなんだろう?」とか「命ってなんなんだろう?」と中学生ながらも考えたりしたそうです。
チャマさんは“寄生”することは現実世界でいう“知識”なのではないかと話しています。
大人になるにつれていろんな情報を与えられるじゃないですか。僕らは最初はインターネットもなかった世代で、途中からそういうものが入ってきたけど、それとどう対峙していくか、みたいな
直井由文
出典:CUT 2014.12
「寄生獣」は2014年に実写映画化され、BUMP OF CHICKENが主題歌「パレード」を書き下ろしました。
BUMP OF CHICKEN「パレード」の楽曲情報と歌詞の意味へ
何を隠そう「寄生獣」は私も大好きなマンガのひとつで、高校生の時に読んですごく衝撃を受けたのを覚えています。
実写映画とマンガは違ったテイストになっているので、映画しか見たことないという方は是非ともマンガ版を読まれることをおすすめします。こちらもアニメ版ならU-NEXTで全話視聴できます。
あとがき
バンプオブチキンのメンバーが影響を受けた&オススメする漫画を紹介してきましたが、メンバーがそれぞれが違った角度から作品を捉えていて、選んだ作品も個性が出るものばかりでしたね。
みなさんは今回紹介した中で気になったマンガはありましたか?
もしあれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか?