2019年7月にスタートし、まもなく千秋楽を迎えるBUMP OF CHICKENのツアーaurora ark(オーロラアーク)ですが、9月12日に行われた大阪・京セラドーム公演2日目で異変が起こりました。
13曲目に披露された「GO」のイントロで懐かしのアニソンのフレーズを藤原基央が歌ったのです。
Twitterで話題になり、これを“歌詞変え”ならぬ“歌詞足し”と言っている人もいます。
その後の公演でも曲のイントロでさまざまな曲のフレーズが歌われていました。
この記事ではaurora arkで藤くんがイントロで口ずさんだ楽曲を紹介しつつ、ツアーaurora arkの意味についても考察していきたいと思います。
※Twitterの情報を元にまとめた記事になりますので、間違った情報がなどあれば教えて頂けると助かります
2019年7月12日よりスタートするBUMP OF CHICKENのライブツアー「aurora ark」(オーロラアーク)の全公演のセットリスト(セトリ)をまとめていきます。セトリのネタバレするとライブを楽しめなくなる人がいると思う[…]
aurora arkで藤原基央が口ずさんだアニソン・楽曲まとめ
大阪・京セラドーム公演2日目「Step by Step」
「Step by Step」/魔人英雄伝ワタル2
ツアー2019「aurora ark」で異変が起きたのが9月12日に行われた大阪・京セラドーム公演2日目の「GO」の時です。
曲のイントロで藤原さんが他の曲の歌詞を口ずさんだのです。
その曲は1990年頃に放送されていたアニメ「魔神英雄伝ワタル2」のオープニング曲「Step by Step」です。
実際に歌った歌詞のフレーズは以下のとおり。
遠い夢の輝き とり戻しておいでよ 瞳を閉じればいいのさ
「Step by Step」/高橋由美子
アニメが放送されていた1990年頃といえばBUMP OF CHICKENのメンバーが小学生の時です。おそらく藤原さんも当時このアニメを観ていたと思われます。
文字だけでは実際にどんな感じで歌っていたかわからないと思いますが、その様子を再現した動画をツイッターに載せている方がいました。
BUMP京セラ2日目『GO』のイントロ歌詞変えってこんな感じだったよね!?
参戦した皆さんどうでしょう!?記憶を辿って頑張った😂#BUMPOFCHICKEN #AURORAARK pic.twitter.com/TBY7MhehcB
— ますすけ (@boc_massu) September 13, 2019
私もこの方のおかげで実際に歌っている感じをイメージすることができました!
愛知・名古屋ドーム公演2日目「Yes,I Will…」
「Yes,I Will…」/ふしぎの海のナディア
大阪公演に続き、名古屋ドーム公演2日目の「GO」のイントロでも懐かしのアニソンを歌っていました。
名古屋ドームで歌った曲は1990年に放送されたアニメ「ふしぎの海のナディア」のエンディング曲「Yes,I Will…」です。
実際に藤原さんが歌った歌詞のフレーズはこちら。
慰めの言葉なんて 心に届かない風
つまづいても 迷っても 隣で唄うから「Yes,I Will…」/森川美穂
赤字で書かれた部分は原曲のフレーズを歌詞変えした箇所です。
原曲では赤字の部分が“明日があるから”という歌詞になっています。
ちなみにこのふしぎの海のナディアの監督はエヴァンゲリオンでお馴染みの庵野秀明さんです。キャラデザはマンガ版のエヴァを書いている貞本義行さんです。
Zepp Osaka公演2日目「少年期」
「少年期」/ドラえもん のび太の宇宙小戦争
もはや恒例の「GO」のイントロで歌う懐かしのアニソンも3曲目です。
今回は1985年の映画「ドラえもん のび太の宇宙小戦争」(リトルスターウォーズ)の主題歌「少年期」です。ちなみに歌っているのは武田鉄矢さんです。
僕まだ生まれてないよ(笑)
藤原さんが実際に歌った歌詞のフレーズはこちら。
僕はどうして大人になるんだろう
僕はいつごろ大人になるんだろう「少年期」/武田鉄矢
すごく意味深で哲学的な問いですが、このフレーズを歌った藤くんの心境がどんなものなのかがすごく気になります。これまで歌ってきた曲も昔懐かしいアニメばかりなので、戻ることができない過去を懐かしんでいるようにも思えます。
この考察についてはこの記事の最後にまとめたいと思います。
ZeppSapporo公演1日目「怪獣のバラード」
「怪獣のバラード」/合唱曲
aurora arkのZeppSapporo公演1日目で再び異変が起きる。
これまで公演2日目の固定セトリである「GO」のイントロでしか歌詞足しがされませんでしたが、ここにきて公演1日目の固定セトリである「アリア」のイントロで懐かしの曲のフレーズを口ずさみました。
アリアのイントロで歌われた曲は合唱曲としても知られる「怪獣のバラード」です。
歌ったフレーズは“海が見たい 人を愛したい 怪獣にも心はあるのさ”の部分だったそうです。
こちらはこれまでのアニソンと打って変わってNHKの番組「ステージ101」で発表された楽曲です。
しかし「ステージ101」が放送されていたのは1970年1月10日~1974年3月31日のことで藤くんがまだ生まれていない年です。なのでこの曲は藤原さんが当時観ていたものではなく、学校の合唱などで歌った曲なのではないかと思います。
これまでアニソンだったものが合唱曲に変わりました。
aurora arkの今後のライブでも歌詞足しが行われたらこの記事に追記していこうと思います。
ZeppSapporo公演2日目「Yes,I Will…」
「Yes,I Will…」/ふしぎの海のナディア
ZeppSapporo公演2日目では「GO」のイントロで再び「Yes,I Will…」を歌ったそうです。
さあ残るはツアーファイナルの東京ドームです、いったい何が起こるのか??
東京ドーム公演1日目「少年期」
ツアーファイナル東京ドーム公演1日目の「アリア」のイントロでは再び「少年期」を歌ったようです。
東京ドーム公演2日目「メロディーフラッグ」
「メロディーフラッグ」/BUMP OF CHICKEN
今まで「GO」のイントロで懐かしのアニソンを歌ってきましたが、ツアーの最後の最後でなんと自分たちの楽曲「メロディーフラッグ」を歌いました。
ファイナルでは何を歌うのかとみんなの期待値も高まっていたところで、まさかのメロディーフラッグは意表を突かれた人も多いと思います。
なぜ懐かしの曲を歌ったのか?aurora arkに込めた意味とは?
まずはじめに
まず考察を始める前に歌った曲についてまとめてみます。
- 「Step by Step」/魔人英雄伝ワタル2(放送時期:1990年3月~1991年3月)
- 「Yes,I Will…」/ふしぎの海のナディア(放送時期:1990年4月13日~1991年4月12日)
- 「少年期」/ドラえもん のび太の宇宙小戦争(公開時期:1985年3月16日)
- 「怪獣のバラード」/合唱曲
- 「メロディーフラッグ」/BUMP OF CHICKEN(アルバム『jupiter』収録:2002年2月20日発売)
- 歌ったのはセトリの13曲目
以上のことから今回のツアーで口ずさんだ曲はどれも藤原さんが少年時代に慣れ親しんだものだと思われます。(ファイナルを除く)
そして歌ったのはどれもセトリの13曲目で、ほとんどが2日目の固定セトリである「GO」のイントロです。そう考えると1日目の固定セトリの「アリア」で「怪獣のバラード」を歌ったのはイレギュラーな出来事となります。
東京ドームでどうなるのかわかりませんが、もし「アリア」のイントロでなにも歌わなかったことから、Zepp Sapporoでの「怪獣のバラード」はなにか藤原基央の心境にイレギュラーなことが起こったものだと考えられます。
ちなみに「怪獣のバラード」を歌った10月15日は甚大な被害をもたらした台風19号の直後に行われたライブでした。
aurora arkのツアーに込めた意味とは?
まずツアーに込めた意味や思いについて考えたいと思います。
ツアーのauora arkはメンバーがイエローナイフで観たオーロラに端を発しています。実際にツアーのMCでも「イエローナイフから始まったツアー」と話しています。
またチャマさんがツアー初日のMCで「今回のグッズはイエローナイフのお土産で売ってそうなものをイメージした」みたいなコメントをしています。
バンプのライブに何度か参戦された方なら、今回のライブの演出がかつてないほど凄かったことに気付いたと思います。一言でいうなら「美しい」といったところでしょうか。
このことからもメンバーがイエローナイフで観たオーロラの美しさを共有したいという思いを具現化した演出と言えます。
「俺たちのイエローナイフでの楽しかった思い出やオーロラを観た時の感動を伝えたい!」
つまり今回のツアーのテーマは「記憶の共有」なのです。
「R.i.P.」などの楽曲でも「あなたと共有できていない記憶があることの切なさ」が歌われていますが、aurora arkではその“あなたと共有できていない記憶”を疑似的にでも再現して共有したいという思いが込められているのだと思います。
ちなみにセミファイナルでの「虹を待つ人」では
“同じ夢を見に来た”
という歌詞変えで歌っていました。
音という旗を目印にして僕らは出会った
ここからが本題です。
なぜ藤くんは懐かしのアニソン等を歌い、ファイナルで「メロディーフラッグ」を歌ったのか?
それは、
みんなが知らない藤原基央の少年期をみんなと共有したいけどそれができない。
でも今は音楽という旗(メロディーフラッグ)を目印にしてみんなと出会い、共有できる記憶があること。
この「共有できていない過去」と「共有できいる現在」があることの切なさと喜びを藤くんは歌で伝えたかったんだと思います。
おそらく藤くんがツアーの途中で思いついたもので、ファイナルで「メロディーフラッグ」を歌うと決めていたんだと思います。懐メロを歌ったのはファイナルへの伏線だったんでしょうね。
セミファイナルで再び武田鉄矢さんの「少年期」を歌ったのも、みんなと共有できない“藤原基央の少年期”を表したものとしてわかりやすく伝えるためだったんでしょうね。
aurora arkのテーマである「記憶の共有」にも非常にマッチした藤くんからのメッセージでした!