【BUMP】aurora arc(オーロラアーク)の意味と公式情報-誕生のきっかけとタイトルに込めた思い‐

BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)のアルバム『aurora arc』(オーロラ・アーク)を公式情報やインタビューを元に解説していきます。

この記事ではアルバムの解説や収録曲、CD売上枚数、タイトルの意味、制作背景などについてご紹介します。『aurora arc』の楽曲を聴く際に参考にして下さい。

なおツアー2019「aurora ark」のセトリは別記事にまとめてあります。

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参考資料

  • ROCKIN’ON JAPAN 2019.AUGUST
  • MUSICA 2019.08
  • CUT 2019.JULY
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BUMP OF CHICKENアルバム『aurora arc』公式情報

アルバム『aurora arc』基本情報

タイトルaurora arc(9th Album)
発売日2019年7月10日
収録曲数14曲(シークレット除く)
隠しトラックぱやぱぱエース
初週売上20.2万枚(初登場1位)
アルバムツアーBUMP OF CHICKEN TOUR 2019 aurora ark

BUMP OF CHICKENの「aurora arc」(オーロラ・アーク)は通算9枚目(メジャー7枚目)のアルバムです。前作『Butterflies』からおよそ3年5カ月ぶりのリリースになりました。

ジャケットは2018年WINTERグッズを手掛けたVERDYがデザインし、ブックレットの写真はカメラマンの太田好治がカナダのイエローナイフで撮影しました。(カナダにはメンバーも同行)通常盤と初回限定盤とでジャケットのデザインが異なります。

前のアルバム現在次のアルバム
バンプオブチキンのバタフライのジャケット
Butterflies
バンプオブチキンのオーロラアークのジャケット
aurora arc
未定

アルバム『aurora arc』の収録曲

※各曲の画像とタイトルが詳細ページへのリンクになっています

トラックタイトル概要
1
aurora arc
インスト曲で、アルバムの中で最後に作られた曲。

アルバムのタイトルを決めた後にスタッフの提案でカナダのイエローナイフにオーロラを見に行き、帰国後「“aurora arc”という曲を書いて」とスタッフに言われて完成した。

2バンプオブチキンの月虹
月虹
TV アニメ「からくりサーカス」1クールオープニング曲・3クールエンディング曲

当時タイアップのオファーを幾つも抱え、窒息状態だった藤原は、何が何でも立ち上がらなければならない自分の状況と、からくりサーカスの登場人物達の境遇を重ねて作詞した。

メンバー全員がからくりサーカスの大ファンであり、曲がアニメの第1クールオープニングに起用され、後に第3クールエンディング曲として再び起用されるという異例のケースとなった。

3バンプオブチキンのオーロラのジャケット
Aurora
【12th Digital Single】

日曜劇場「グッドワイフ」主題歌

タイトルは歌詞を完成させた後に、藤原が直感的に浮かんだものである。おそらくオーロラのように形が決まっていない、自分の内側にある形容できない気持ちを言い表したタイトルだと思われる。

歌詞は藤原が曲作りをしている時のこと綴ったもので、それが多くの人にも共通することがあると思いながら書いた。

4バンプオブチキンの記念撮影
記念撮影
【10th Digital Single】

カップヌードル「HUNGRY DAYS」シリーズCMソング

“撮影した”という行為そのものの意味を言葉で表現した楽曲。それゆえ「写真」という言葉は使われていない。

5
ジャングルジム
藤原基央の弾き語り曲。

完成は2017年2月頃で、ずっとアレンジが決まらずに寝かされたままだったが、最終的に弾き語りの形になった。この曲で描きたかったのは“誰にでもある心の聖域のようなもの”であると話している。

作詞に9ヶ月掛かった「ロストマン」の、制作過程で作られた曲に同タイトルの「ジャングルジム」という楽曲があった。繋がりは不明。

6
リボン
【8th Digital Single】

Galaxy CM ソング

「流れ星の正体」を制作した日の余った時間でフルコーラスを完成させた。歌詞にある《赤い星》はバンドのロゴマークに記されている赤い星を意味する。

イントロのアルペジオや歌メロのイメージは2015年頃からあったもので、「流れ星の正体」の完成後に1日で完成させた。

7
シリウス
【11th Digital Single】

アニメ「重神機パンドーラ」オープニング曲

ツアーPATHFINDER期間中に制作された曲。この曲は藤原が自身の根源的なものと向き合い書き上げ、非常に緻密で数学的なアンサンブルでできている。

ツアー中に書いた曲にしては珍しく内省的な歌詞で、藤原は自分の内側と向き合うような作業だったと話している。

8
アリア
【6th Digital Single】

日曜劇場「仰げば尊し」主題歌

スタジアムツアー“BFLY”期間中に制作され、日産スタジアムで初披露された。BPMはバンプの中でも最速級の「220」。

歌詞の内容は「Aurora」に続くような形で物語が終わっている。

9
話がしたいよ
【25th Single】

映画「億男」主題歌

タイアップのオファーを幾つも抱え、体力切れになった藤原が「体力切れだからこそ書けるものがある」と気付いて書き上げた曲。

《ガム》を噛むことが精神世界へのスイッチとなっており、バスを待つ僅かな時間で起きた、主人公の心の動きを描いた内容になっている。

10
アンサー
【7th Digital Single】

アニメ「3 月のライオン」第1期オープニング曲

歌いだしの《魔法の言葉》というフレーズは、羽海野チカの代表作「ハチミツとクローバー」の実写映画の主題歌である、スピッツの「魔法のコトバ」のオマージュではないかという説がある。

11
望遠のマーチ
【10th Digital Single】

「妖怪ウォッチ ワールド」CM ソング

この曲には、藤原基央の音楽体験の原点であるブルーノートが使われていて、ここまで多用した曲は珍しいと話している。アルバム中でデモ完成時期が一番古い曲。

12バンプオブチキンのスピカSpicaアニメ「重神機パンドーラ」エンディング曲

スピカとは複数の星がまとまって一つの輝きに見える連星で、藤原はその星の特徴が気に入り、タイトルにした。

PATHFINDERのツアーファイナル、および福岡の振替公演で藤原基央による弾語りバージョンが披露されており、歌詞の内容はライブとリスナーを意識した楽曲であると思われる。

13
新世界
ロッテ創業70 周年記念スペシャルアニメーション『ベイビーアイラブユーだぜ』テーマソング

川村元気から依頼された曲で、川村は「170点くらいの解答の歌詞が返ってきた」と絶賛していた。《ベイビーアイラブユーだぜ》という、今までの作品に見られない珍しいフレーズが使われているが、歌詞の本質的な部分はいつも変わりない。

レコーディングでは紙鉄砲をサンプリングした音が使用されている。

14
流れ星の正体
音楽雑誌「B-PASS」で連載していた藤原基央のコラム『Fujiki』が最終回を迎えるに当たり、最終回用の原稿を書いていたら詞のようになり、ギターを取り出して弾いていたら、自然と出来上がった曲。
隠しぱやぱぱエース隠しトラックの歌詞カードは通常盤のみに付いています。初回限定盤にはDVDに隠し映像が収録されています。

CD売上枚数

aurora arcの初週売り上げは20.2万枚でオリコン週間アルバムランキングで初登場1位を獲得。(オリコンより)

ちなみにバンプはアルバムCOSMONAUTから4作連続1位を獲得しております。

参考になるかわかりませんがRADWIMPSのアルバム『ANTI ANTI GENERATION』(2018/12/12)の半年間の累計売上は111,663枚、あいみょんの『瞬間シックスセンス』(2019/2/13)が半年の累計売上144,769枚です。

売上枚数=音楽の価値、ではありませんが参考程度にみてください。



aurora arcのタイトルの意味は?

勘違いから生まれたタイトル

タイトルの意味は「オーロラの弧」です。

 

アルバムのタイトルを決めたのは2019年3月頃で、藤原はなんとなくオーロラにまつわるタイトルになる予感がしていたそうです。

それでオーロラについて調べていると「オーロラアークを観測」という記事を見つけ、藤原は勘違いをしてそれを“オーロラの方舟”(ark)という意味で解釈してしました。

後で調べると、オーロラアークとは“オーロラの描く弧”(arc)という意味だったことを知り、そういった勘違いも含めて気に入ったそうです。

勘違いしたオーロラの方舟「aurora ark」というタイトルはみんなの意見でツアータイトルにすることになりました。

方舟の意味でとらえていた僕の勘違いも含めて「aurora arc」っていいなあと思って

藤原基央
出典:CUT 2019 JULY

新海誠監督の映画「天気の子」が同じ7月に公開されましたが、実はそれに対抗して「オーロラの弧」という意味を持たせていたりして(笑)

 

ちなみに「arc」には【弧、円弧、弓状のもの】という意味があり、その言葉からはバンプの歌詞によく登場する「虹」などをイメージできます。またアルバム『orbital period』の「arrows」という楽曲では《弓の唄》というフレーズも登場しています。

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バンプオブチキンのアローズ

aurora arcの意味と解説

アーチ状のオーロラ/出典:allwallpaper

「aurora arc」(オーロラ・アーク)とは直訳すると【オーロラの弧】というアーチ状のオーロラを意味する言葉になります。また「arc」には【弧、円弧、弓状のもの】という意味があり、バンプの楽曲によく登場する《虹》をイメージさせます。

アルバム『orbital period』に収録の「arrows」の歌詞では《弓の唄》という言葉が使われています。

アルバムを象徴するタイトル

本来形の決まっていないオーロラが、アーチ状に形を作る様子からは、「夢の実現」「人と人を結ぶ架け橋」になっているようにも感じます。

これらの言葉からはタイアップや人との結び付きをテーマにした「リボン」を彷彿させ、アルバムを象徴するタイトルになっていると思います。

aurora arkの意味と解説

オーロラの箱舟

「aurora ark」はアルバムのツアータイトルになっていて【オーロラの箱舟】という意味になります。アルバムと読み方は同じですが、「arc「ark」でスペル違いになっています。

「ark」には【箱舟】という意味があり、一般的には旧約聖書に登場するノアが大洪水を逃れる際に使用した船のことを指します。ノアは箱舟を造り、家族とあらゆる種類の生き物を乗せて大洪水を生き抜きました。

ツアーのテーマは方舟

「望遠のマーチ」で《皆集まって全員ひとりぼっち》と歌っているように、私たちはそれぞれ違う“個”を持った、同じ“人間”です。

ノアが箱舟にあらゆる種類の生き物を乗せたように、オーロラの箱舟はあらゆる個性を持った人達を皆乗せて運んでいくという意味が込められていると思います。



アルバム『ユグドラシル』との繋がりは?

『ユグドラシル』のジャケットに描かれた“空飛ぶ船”

「aurora ark」の箱舟を見て、アルバム『ユグドラシル』のジャケットに描かれた“空飛ぶ船”をイメージした人は多いと思います。

実際に、藤原はオーロラアークを“オーロラの方舟”と解釈した瞬間に、『ユグドラシル』のジャケットに描かれた“空飛ぶ船”の絵が浮かんだそうです。ユグドラシルのブックレットには、船に乗ろうとした少年がチケットを持っていないために門前払いされる様子が描かれています。

この二つの繋がりを意識しているかは不明ですが、今回のアルバムに収録されている「ジャングルジム」は、「ロストマン」(ユグドラシル収録曲)の仮タイトルだったものと同じタイトルです。

この2つが同じ曲だったとすれば、ユグドラシル期に作られていた曲が10年以上の時を越えて復活したことになり、ユグドラシルとaurora arcとの繋がりが少し見えてきます。

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aurora arcの制作背景

みんなでオーロラを見に行った

アルバムのタイトルを『aurora arc』に決まったことをスタッフに伝えると、「オーロラを見に行こう」と提案され、撮影を含む仕事の一環として、みんなでカナダのイエローナイフへ向かいました。

オーロラは見れたものの、肉眼で見るのと写真で見るのとはだいぶイメージが違かったようです。

帰国後に楽曲「aurora arc」を書く

カナダから帰国すると藤原はスタッフから「“aurora arc”って曲書いてよ」と依頼され、アイデアもないままスタジオに入りましたが、あっさり完成しました。

というのもアルバムのタイトルが決まった時点で、その曲を書くと思っていたので、藤原曰く「生まれようとしているものを取り出すだけの作業」だったそうです。



「aurora arc」の特徴はタイアップ曲の多さ

Butterfliesからaurora arcへテーマの変遷

前作『Butterflies』に多くみられたテーマは“孤独の集まり”でした。ここでの孤独とは自分と言う人間は一人しかいないという意味です。制作時期が古いとされる「望遠のマーチ」はこのテーマを持っています。

そこから徐々に“自分を突き動かす名前のない気持ち”というテーマに変わっていきます。それは夢とは違うもので、そういった形容できないものを、オーロラという形が無いもので表しています。

ある意味むかしからあるテーマとも言えますが、今回の特徴としては、その不確かな気持ちの正しさを確信するような楽曲が多くあります。

aurora arcのタイアップ曲の多さ

アルバム『aurora arc』の特徴は、何と言っても圧倒的なタイアップ曲の多さでしょう。

全14曲中、タイアップが付いていない曲は「aurora arc」、「ジャングルジム」、「流れ星の正体」の3曲のみ。しかもまだ、これらにタイアップが付かないと決まったわけではありません。

過去にも「宝石になった日」、「GO」のようにアルバムリリース後にタイアップがついた例があります。

タイアップが増えた理由は?

考えられることの一つに、昔バンプを好きだった世代が時を経て、責任ある立場になっているのではないかと思います。バンプが流行り出したのは2000年代前半で、その当時学生だった人も今や多くは30代になっているでしょう。

そういった人達が、企画などを任せられるようになり、バンプにオファーを申し込んでいるのではないかと思われます。

藤原基央の多作ぶり

藤原基央はCOSMONAUT期から制作スピードが格段に上がり、そこから勢いが落ちるどころか更に早くなっているようにも感じます。

タイアップに関しては、共通点を探す作業に慣れてきたことも関係しているかもしれません。

iPadで作詞するようになった

タイアップのオファーが殺到し、締め切りに追い込まれたせいもあるとは思いますが、藤原は今まで作詞に使っていたノートを廃止し、iPadで作詞作業をするようになってから効率が格段に良くなったとポンツカで話しています。(具体的にいつから使用していたかは不明。

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