【BUMP】supernovaの歌詞の意味-超新星爆発が教えてくれた大切なもの-

BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)の楽曲「supernova」(スーパーノヴァ)を公式情報やインタビューを元に解説していきます。この記事では楽曲の解説や歌詞の意味、制作背景、MV情報などについてご紹介します。「supernova」を聴く際に参考にして下さい。

BUMP OF CHICKENのアルバム『orbital period』楽曲一覧へ


参考資料

  • ROCKIN`ON JAPAN 2005年12月号、2008年2月号
  • MUSICA 2008年1月号
  • bridge WINTER 2006
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BUMP OF CHICKEN「supernova」の楽曲情報

BUMP OF CHICKEN「supernova」の基本情報

タイトルsupernova(11th single)
カップリングカルマ
発売日2005年11月23日
作詞作曲藤原基央
完成時期2005年秋頃
収録作品orbital period(5th Album)
BUMP OF CHICKEN II <2005-2010>(Best Album)
タイアップなし

BUMP OF CHICKENの「supernova」(スーパーノヴァ)は通算11枚目のシングル「supernova/カルマ」に収録されている楽曲です。

ベースの直井はこの曲を聴いた時に「良い曲過ぎてほかの曲が聴けなくなった」とコメントしています。

前のシングル現在次のシングル
バンプオブチキンのプラネタリウムのジャケット
プラネタリウム
バンプオブチキンのスーパーノヴァのジャケット
supernova/カルマ
バンプオブチキンの涙のふるさとのジャケット
涙のふるさと

supernovaの制作背景

カルマのカップリング用に書かれた曲

「supernova」は「カルマ」のシングル化が決まり、そのカップリング用に書いた曲です。supernova(超新星)というモチーフは昔から、歌にしたいと思っていたそうです。

カップリング用に書かれた曲でしたが、スタッフの判断で「カルマ/supernova」を両A面シングルとしてリリースすることになりました。

日頃考えていることを書いた歌詞

歌詞の内容は藤原が常日頃思っていることを書き綴った内容になっており、書き始めてから2、3日で完成しました。

「歳を数えたりすること」「地震が起こるかもしれないこと」など、その時の藤原が実際に考えていたことが歌詞になっていて、日記を書いているような感覚で書いていきました。

言葉にしなくても、考えていることが伝わるようになった

藤原が「supernova」のデモを作る時に、パーカッションのイメージを伝える為に打ち込みにして升に聴かせました。すると升は藤原のイメージする音を一生懸命探し出し、見事に藤原のイメージ通りの音「カホン」を見つけ出しました。

升秀夫(Dr.)

これは升に限らず、メンバー全員同じで、頭の中のイメージを伝える時に少ない言葉だけで伝わるようになっていました。

1つの物事を伝え合う時に100の言葉が必要だったとしたら、それが今は1で伝わっちゃってる感はありますね

藤原基央
出典:ROCKIN`ON JAPAN 2005.12

supernovaのテーマ

大切なものは失ってから気付く

超新星爆発のイメージ画像

タイトルの「supernova」は超新星(ちょうしんせい)と言い、星が寿命を迎え、その一生を終えるときに一番輝きを放つ、大規模な爆発現象のことです。

これは藤原が子供の頃に読んだ宇宙図鑑で知った言葉で、超新星で爆発した光が地球上で見える時には、既にその星は存在していないかもしれないという事実に焦りを感じたそうです。

このことが曲中で歌われている「大切なものは失ってから気付く」というテーマと重なり、曲のタイトルになりました。

supernovaのMV情報・ロケ地

supernovaのPVの一部

監督番場秀一
撮影場所・ロケ地六本木ヒルズアリーナ(東京都)
出演BUMP OF CHICKEN、エキストラ

「supernova」のMV(PV)の撮影は六本木で行われました。

ドキュメンタリー風にライブが始まり、願いや大切なものを書いた紙を掲げる人達の姿が挿入されています。ファンと共に作り上げた一体感のあるライブ風景が特徴的です。



BUMP OF CHICKEN「supernova」の歌詞の意味

supernovaの歌詞の特徴

歌詞のないサビ

「supernova」のサビは《ラララ》の部分で、当初は歌詞のないサビにファンは戸惑ったそうです。

藤原はNHKの番組「SONGS」で、《ラララ》や《ルララ》など音階だけのものが一番何かを表していると話しています。

〈ラララ〉がハマった時は、もう完全に言葉より単語だったんですよね。何かの意味を持っていた

藤原基央
出典:ROCKIN`ON JAPAN 2008.02

藤原基央の考える超新星

失ってから大切さに気付きたくない

藤原は子供の頃に「超新星」という言葉を知って、星が一番輝く時が、寿命を迎えて爆発する時で、地球でその光を見てる時には既に存在していないという話を知りました。

そのことで、自分の父親や母親が死んで、思い出になってから親の存在の大切さに気付きたくないと思い、焦りを感じました。

〈超新星〉みたいに、後になってお父さんやお母さんの存在を知るのは嫌なんだ、今から大事にしたいんだって。そういうとこから始まった歌なんです

藤原基央
bridge 2006.WINTER



人間は誰もが超新星

藤原は人の一生をロウソクの火に喩えるなら、「火を付けた時が生まれた瞬間で、消える時が超新星で爆発する時」だと考えました。

そう考えた瞬間に、すべての人が生まれた時から超新星が始まっていて、爆発の最中にいるように見えました。そうしたら安心できて、すべての人がキラキラ輝いて見えたそうです。

みんな生まれたときから、ものすごいエネルギーを持ってずっと爆発してるんだ、燃焼してるんだと。〈超新星〉の最中なんだと思ったら、安心できたんです

藤原基央
出典:bridge 

全ての命はいつか必ず燃え尽きる。だったら今を大切にするべきだという答えを導き出して安心したのでしょう。

supernovaで伝えたいこと

本当に欲しいのは思い出じゃない今なんだ

「supernova」では“失ってから気付く大切さ”をテーマに歌われていますが、藤原が本当に伝えたいことは“今、存在していることの大切さ”ということでした。

誰もが超新星の爆発の最中に見えた藤原は、誰もが辿り着く「死」という終着点から逃れられない事実を知りました。

しかし、いつか必ず終わりがあることが、今という瞬間を、儚く、大切なものにしてくれていることに気付いたのです。

本当の存在は居なくなってもここに居る

藤原は、何かを失ったら、必ず何かを獲得していると考えています。もし、大切な人が亡くなってもそこには無ではなく、空っぽがあると話しています。

これは大切な人を失ったという、心に空いた“喪失”“獲得”しているという意味で、心にできた空っぽのスペースにはその人との思い出が生まれるのです。

つまり「本当の存在=終わりあるもの」は居なくなっても、心の中で存在し続けるのです。

大切な人がいなくなっても、それは無じゃなくて“空っぽ”があるんです

藤原基央
出典:bridge 2006.WINTER



BUMP OF CHICKEN「supernova」のライブ情報

「supernova」のライブ演奏記録

初披露日時初披露ライブ演奏頻度
2006年1月13日run rabbit run@Zepp Sapporo (北海道)

「supernova」のライブ映像が収録されている作品

収録作品備考

GOLD GLIDER TOUR
本編13曲目に収録。

「butterflies」
初回限定盤に付属のDVD&Blu-ray「Special Live 2015 at Yokohama Arena」に収録。

※通常盤には未収録


BFLY
本編14曲目に収録。

アンコールの掛け声

BUMP OF CHICKENのライブでは、アンコールを求める時に掛け声の代わりに「supernova」の《ラララ》のサビ部分を合唱するのが定番になっています。

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