BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)の楽曲「コロニー」を公式情報やインタビューを元に解説していきます。この記事では楽曲の解説や歌詞の意味の考察、制作背景などについてご紹介します。「コロニー」を聴く際に参考にして下さい。
「コロニー/Hello,world!」CD収録曲 | |
コロニー | Hello,world! |
参考
- CUT 2015年5月号、6月号
- ROCKIN`ON JAPAN 2015年5月号
- MUSICA 2015年5月号、2016年3月号
- m-on-music
- musicman-net
BUMP OF CHICKEN「コロニー」の公式情報
BUMP OF CHICKEN「コロニー」基本情報
タイトル | Hello,world!(24th Single) |
カップリング |
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発売日 | 2015年4月22日 |
作詞作曲 | 藤原基央 |
完成時期 | 2014年12月頃 |
収録アルバム | Butterflies(8th Album) |
タイアップ | 映画「寄生獣 完結編」主題歌 |
BUMP OF CHICKENの「コロニー」は24枚目のシングル「Hello,world!/コロニー」に収録されている楽曲です。パッケージ版のシングルとしては「firefly」ぶりのリリースで約2年7カ月ぶりのこと。
映画「寄生獣 完結編」の主題歌として書き下ろされ、同映画の前編にあたる映画「寄生獣」の主題歌には「パレード」を書き下ろしています。
ピアノが印象的でゴスペル風のバラードになっています。
前のシングル | 現在 | 次のシングル |
パレード(5th digital) | コロニー(24th digital) | アリア |
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「コロニー」の制作背景
ハードスケジュールの中で制作
「コロニー」は山崎貴監督よりオファーを受け、映画「寄生獣 」の主題歌に書き下ろされました。映画「寄生獣」前編と後編の2曲同時に依頼されていて、同時期に「パレード」、「ファイター」、「Hello,world!」を作曲しており、ハードなスケジュールながらも他の3曲よりも時間を掛けて作り上げました。
藤原は映画の本編を見てから曲を書くと決めていましたが、映画の制作スケジュールが早まってしまい、楽曲の納期も早くなりましたが、期日までに曲を完成させました。
ちなみにこれまで藤原は忙しても締切に遅れたことはありません。
藤原基央の肺気胸のことを書いた歌詞
どこだろう 今痛んだのは
「コロニー」/BUMP OF CHICKEN
歌詞の最初の《どこだろう 今痛んだのは》というフレーズは、藤原基央が作詞中に実際に自分の胸が痛くなったという実体験がもとになっています。
2014年3月に藤原は肺気胸のため手術していますが、その後遺症である神経痛が「コロニー」制作中にひどくなり、そのことが歌詞にそのまま表れています。
「モーターサイクル」の頃から肺気胸の前兆があった
「モーターサイクル」(宇宙飛行士への手紙のカップリング)の歌詞に《起きたら胸が痛かった 心とかじゃなく右側が》というフレーズがありますが、これも当時の藤原の実体験がもとになっています。本人は気付いていませんでしたが、医師の話によるとこの頃(2010年)から既に肺に穴が空いていたようです。
BUMP OF CHICKEN「モーターサイクル」の楽曲情報と歌詞の意味へ
「コロニー」のレコーディング
Avid Pro Toolsによる打ち込み
Avid Pro Toolsの作業画面/Avidより引用
「コロニー」は「Avid Pro Tools」というDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)ソフトを使って打ち込み作業が行われました。打ち込みを行った升とチャマは「コロニー」のアレンジを通して、今まで得意ではなかった打ち込みに慣れてきたそうです。
この経験はアルバム『Butterflies』のレコーディングにも役立ったようです。
打ち込みの作業に慣れ始めたというか(笑)……今までも何度もやってきたけど、でも赤ん坊がパソコン触っているようなものだったしね
直井由文
出典:MUSICA 2016.03
映画「寄生獣 完結編」の主題歌を担当
映画「寄生獣 完結編」
原作 | 岩明 均 |
監督 | 山崎貴 |
プロデューサー | 川村元気 |
キャスト | 染谷将太、阿部サダヲ(声)、深津絵里など |
前作である映画「寄生獣」の続編となる作品で、主題歌も前作と同じくBUMP OF CHICKENが担当しました。
山崎監督は「コロニー」を聴いて、“寄生獣の全編後編の長い旅を着地させる曲”と評しています。また映画内のセリフで「コロニー」という言葉が出てきますが、藤原と山崎監督の両者はそれを知らない状態で制作していました。
コロニーのMV情報
コロニーのMV情報 | |
監督 | 山崎貴、八木竜一 |
撮影場所・ロケ地 | – |
出演 | BUMP OF CHICKEN |
「コロニー」のMVは映画「寄生獣」と同じく、山崎貴監督らによって手掛けられました。
異空間に表れた「謎の巨人」をバンプのメンバーが見つめるという映像になっていて、山崎監督が見た夢をもとに作られました。
BUMP OF CHICKEN「コロニー」の歌詞の意味
「コロニー」のタイトルの意味
いろんな意味を包んだひとつの単語
タイトルは一番最後に付けられ、曲のタイトル候補がいくつかありましたが、コロニーという言葉が浮かんでからそれ以外考えられなくなりました。
「コロニー/colony」とは日本語訳で植民地、集合体、単一細胞などさまざまな意味があります。藤原は「コロニー」というタイトルに対し、一つのイメージに囚われないでほしいと話しています。
(コロニーという単語は)複数の意味合いを持ってるけど、ひとつの言葉に収まってるんだったらきっと何か根底にあるひとつの共有できる意味合いがきっとあるはずだし。そういうところを感じて欲しいですね
藤原基央
出典:MUSICA 2015.05
「コロニー」歌詞の内容
曲のテーマ
「コロニー」の歌詞は“喪失”がテーマになっていて、“自分の内側に芽生えた気持ち”が涙に変わり消えて行くまでを描いています。「寄生獣」のミギーをイメージさせる内容にもなっていて、自分のフィールドと寄生獣のフィールドの重なる部分をうまく抽出して描かれています。
心が作った街
《心が作った街》という言葉が印象的ですが、これには藤原の世界観が表われていて、出来事に対して自分が何かを感じて初めて世界が構築される、自分が感じたもので世界は出来ているという考えが反映されています。
自分の感じたことが全部で。それ以外は…誤解を恐れずに言えば、ないのと一緒ですからね。あなたがどういう感情を持つか、それで初めてあなたの世界が作られる
藤原基央
出典:CUT 2015.06
自分で感じたものが全て
《世界は蜃気楼》というフレーズからは、世界の形の不確かさを感じます。自分が見たものに対し、何を感じるかで世界はそのたび姿を変えます。その曖昧な形を保つのが《形を守る言葉の盾》なのです。
BUMP OF CHICKEN「コロニー」のライブ情報
「コロニー」のライブでの演奏記録
初披露日時 | 2015年7月30日 |
初披露ライブ | BUMP OF CHICKEN Special Live 2015@インデックス大阪(大阪府) |
演奏頻度 | – |
演奏されたライブ/ツアー |
「コロニー」のライブ映像が収録されている作品
収録作品 | 備考 |
Butterflies | 初回限定盤に付属のDVD&Blu-rayのライブ映像「Special Live 2015 at Yokohama Arena」に収録。 |
「コロニー」ライブ初披露でハプニング
Special Live 2015/出典:bumpofchicken.com
「コロニー」は2015年7月30日の「BUMP OF CHICKEN Special Live 2015」インデックス大阪公演でライブ初披露されました。
「コロニー/Hello,world!」のCD購入者の為のライブだったにも関わらず、メンバーはセットリストに「コロニー」を入れるのを忘れてしまい、アンコールにて披露されました。