アルバム「jupiter」の楽曲情報と制作背景

BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)のアルバム『jupiter』(ジュピター)を公式情報やインタビューを元に解説していきます。この記事ではアルバムの解説や収録曲、タイトルの意味の考察、制作背景などについてご紹介します。『jupiter』の楽曲を聴く際に参考にして下さい。


参考資料

  • ROCKIN`ON JAPAN 2002.03、04、2013.08
  • トーキンロック! 2002.03
  • bridge 2013 SPRING
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アルバム『jupiter』情報

基本情報

バンプオブチキンのアルバムジュピターのジャケット

タイトルjupiter(3th Album)
発売日2002年2月20日
収録曲集10曲(シークレット除く)
アルバムツアーPOKISTA21

BUMP OF CHICKENのアルバム「jupiter」(ジュピター)はバンプ通算3枚目、メジャーデビュー後初のアルバムで、2002年2月20日に発売されました。

前のアルバム現在次のアルバム

THE LIVING DEAD※編集中
バンプオブチキンのアルバムジュピターのジャケット
jupiter

ユグドラシル



収録曲

※曲のタイトル、画像が該当記事へのリンクになっています

トラックタイトル備考
1バンプオブチキンのステージオブザグラウンド
Stage of the ground
バンプから友人であるスラッフに向けて贈られた曲。歌詞中には友人の子供の名前が隠されている。
2バンプオブチキンの天体観測のジャケット
天体観測
【3rd Single】

バンドの名を一躍有名にした楽曲で、メンバーはこの曲について「バンプの売れっ子スター」と話している。

歌詞については「答えがないところに答えを探す唄」、「今を追いかける唄」であると藤原は何度も話している。

3バンプオブチキンのタイトルオブマイン
Title of mine
藤原が自身を綴った曲で、あまりにも独りよがりな内容だったために、完成当時は大嫌いで、レコーディング中も足が震えて歌えなかった。

曲を受け入れてくれるメンバーの存在もあり、今では曲を受け入れている。

4バンプオブチキンのキャッチボール
キャッチボール
藤原基央と増川弘明の共作。

夜中にレディオヘッドのDVDを見て、創作意欲モードになった藤原と増川は、深夜にスタジオに入り、その後箱根に作曲旅行に出かけた。

二人でコミュニケーションを取りながら作ったので、そのやり取りが歌詞の元になっている。

5バンプオブチキンのハルジオンのジャケット
ハルジオン
【4th Single】

藤原が夢で見た、ブリキのジョウロがきっかけで歌詞が完成した。

この曲で大切なことは、花を咲かせることでも、雑草のように生きることでもなく、「あんたは土だ」という所だと藤原は話している。

6バンプオブチキンのベンチとコーヒー
ベンチとコーヒー
藤原がチャマの誕生日に贈った曲。

当時、いろんなことで悩んでいた藤原が、実際に体験した公園での1日を元に歌詞を書いた。

7バンプオブチキンのメロディーフラッグ
メロディーフラッグ
雪の日に転んで頭を打ち、一時的に記憶障害を起こしたバンプの友人でもあるスタッフに向けて書かれた曲。

医者でもない自分達が、その人の為に出来ることは「音の旗を振ること」という思いが込められたタイトルになっている。

8バンプオブチキンのベル
ベル
「天体観測」の大ヒットを素直に喜べなかった藤原は、複雑な心境になり、音楽さえ嫌いになりそうになった。

そんな時に友人からの電話があり、「元気?」と無神経ながらに話す、その一言に救われたと話している。

9バンプオブチキンのダイヤモンド
ダイヤモンド
【2nd Single】

記念すべきバンプのメジャーデビュー曲。

藤原曰く「渾身のメッセージソング」で、これまで自分自身のことを歌ってきた楽曲とは違い、他者に向けた想いが詰まった楽曲になっている。

10バンプオブチキンのダンデライオン
ダンデライオン
ライオンのタンポポ(ダンデライオン)に対する一方的な友情が描かれた曲。

物語のラストをどう解釈するかで意味合いが変わる、シンプルながら多角的な視点を持った歌詞になっている。

隠しIn my heart/In my Nikke



jupiterの意味・タイトルの由来

jupiterとは

咄嗟に出たタイトル

バンプオブチキンのアルバムジュピターのジャケット

「jupiter」とは【木星】のことで、当時、アルバムのレコーディングで疲れ切っていた藤原は大好きな木星のことを考えていました。

そんな時ふいに、ディレクターから「アルバムのタイトル決まった?」と訊かれ、藤原はとっさに「jupiter」と答えたことで、そのままアルバムのタイトルに決まりました。

木星には雨の神様という意味も

後付けになりますが、その後「jupiter」には“雨の神様”という意味があることを知り、それを藤原はとても気に入ったようです。

俺はその“雨の神様”という言葉がいいなあと思ってさ。俺はみんなを濡らしたいと思ったし、オレらは“泣いてもいいんだよ”と言いたいバンドなわけですよ

藤原基央
出典:トーキンロック!2002 MARCH

藤原基央と木星の不思議な繋がり

藤原基央は木星が好きと言うだけでなく、他にも不思議な縁がありました。

まず誕生日が1979年4月12日の木曜日。さらに4月12日は「世界宇宙飛行の日」、そして1979年は惑星探査機ボイジャー1号が木星の写真撮影を開始した年です。

さらに占星術の九星気学で誕生日を見ると本命星が「三碧木星」です。

ここまで木星と縁の深い人物は非常に珍しいです。

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「jupiter」アルバムの特徴

より洗練された歌詞とサウンド

『jupiter』と前作の『THE LIVING DEAD』との違いは、歌詞やサウンドが洗練されたところにあります。

歌詞のクオリティが格段にアップ

歌詞に関しては「天体観測」、「ハルジオン」と一気にクオリティが上がっているのがわかります。当時の藤原は歌詞がなかなか書けずに「かつてないほどの苦しみだった」と語るほど悩んでいた時期で、そうやって血反吐を吐きながら歌詞を洗練させていったのでしょう。

これまで藤原基央は曲をより伝える為に、詳しく説明することが多くありました。しかし、曲の歌詞はすでに無駄なところを削った完璧な状態であり、そこに説明を加えるのは無駄のない歌詞に無駄を加えるようなものでした。
藤原は当時の自分を「伝えなきゃいけない病」だったと話し、それに気付いてからは、曲について多く語らなくなっています。

音楽の知識が乏しかった前作

サウンドに関しては、前作ではメンバーの演奏力が曲に追いついていない状態で、言ってしまえば演奏が下手でした。それは本人達も自覚しています。

理由としてはメンバーの音楽の知識が乏しく、感覚でプレイしている部分が大きかったようです

その頃と比べると、本作では驚くべき成長を遂げています。

音楽がわかればわかるほど、自分のやってることがどんだけ恐ろしいか、無知だったかっていうのを知って

直井由文
出典:ROCKIN`ON JAPAN 2002 MARCH



jupiter期からユグドラシル期へ

テーマの変遷

jupiter期で多く見られるテーマは「伝えたいけど伝えられない気持ち」「見え方や感じ方で世界は変わる」というものです。

自分の解釈を変えてくだけで世界は変わり、白くも黒くもなるんだ

藤原基央
出典:ROCKIN`ON JAPAN 2000.JUNE

そしてユグドラシル期に入ると、藤原基央は「ロストマン」の制作に取り掛かり、作詞に9ヶ月費やすことになります。長い期間悩んでいたせいか、jupiter期とはテーマが変わり、「自分の道を進む勇気」「私とあなたは別な生き物である」といった“孤独”“それぞれの道”がテーマになっていきます。

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バンプオブチキンのアルバムユグドラシルのジャケット

プロ意識の目覚め

jupiter期までは、友達の延長線上でバンドをやってきたバンプですが、ユグドラシル期からは“曲の望む形”にこだわるようになり、藤原はメンバーに技術の向上を要求しました。そのせいか、メンバー内ではいざこざが起きています。

また「スノースマイル」からレコーディングエンジニアとして、牧野英司(EIJI “Q” MAKINO)が制作に加わります。さらに同時期、これまでトイズファクトリーの社員だったディレクターが、“MOR”という名義で正式にバンプのプロデューサーを務めることになります。

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