【BUMP】(please)forgiveの公式情報と歌詞の意味-藤原が空港で感じた切なさ-

BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)の楽曲「(please)forgive」(プリーズフォーギブ)を公式情報やインタビューを元に解説していきます。この記事では楽曲の解説や歌詞の意味、制作背景などについてご紹介します。「(please)forgive」を聴く際に参考にして下さい。

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BUMP OF CHICKEN「(please)forgive」の公式情報

BUMP OF CHICKEN「(please)forgive」の基本情報

バンプオブチキンのプリーズフォーギブの画像

タイトル(please)forgive
発売日2014年3月12日
作詞作曲藤原基央
完成時期2009年8月7日
収録作品RAY(7th Album)
タイアップなし


BUMP OF CHICKENの「(please)forgive」(プリーズフォーギブ)はバンプのアルバム『RAY』に収録されている楽曲です。

浮遊感のあるノスタルジックなサウンドが特徴的です。

BUMP OF CHICKENのアルバム「RAY」公式情報と楽曲一覧へ

アルバム『COSMONAUT』に収録される予定だった

収録時間の関係で削られた

「(please)forgive」はプロデューサーからのお題で「ジャカジャンって曲書いて」と言われて書いた曲です。完成したのは2009年8月7日で、ちょうど「宇宙飛行士への手紙」や「R.I.P.」などを書いていた頃でした。

制作時期を考えるとアルバム『COSMONAUT』に収録されるのが自然ですが、CDの収録時間の関係上、収録されませんでした。

※CDをすべての機器で確実に再生されるようにするには収録時間を74分以内に収めなければなりません

鹿野淳が2010年に曲を発表してしまう

MUSICA編集長の鹿野淳はMUSICA2010年9月号のインタビュー記事に(please)forgive」のことをフライングで話してしまうという事態が起きました。鹿野は『COSMONAUT』に収録されると思っていたので雑誌にも載せてしまったようです。

「(please)forgive」の制作背景

藤原基央プライベート初の海外旅行へ

藤原は2009年7月に仕事以外で初の海外旅行に友人と出かけました。行先はフランス、アイルランド、オランダ(乗り継ぎのみ)でチャマも同行していました。

マイケルジャクソンの死

2009年6月に他界したマイケルジャクソン/出典:blogs.yahoo

2009年と言えば世界中が悲しんだ出来事がありました。それはキングオブポップと称された「マイケル・ジャクソンの死」です。

藤原も大好きなアーティストで、マイケルジャクソンの死に多くの人が悲しみ、空港は切ない雰囲気が漂っていたそうです。

すっごいせつない空間だったんですね、空港が。日本の成田空港も、途中で降りた中継ぎの空港も、目的地の空港も全部。まあ当時の背景をしゃべるくらいしかできないんですけど、キング・オブ・ポップの曲がいっぱい空港で流れてた時で

藤原基央
出典:ROCKIN‘ON JAPAN 2014.04

当時はテレビをつけても買い物に出かけても、どこでもマイケル・ジャクソンのニュースで溢れていました。世界的なスターである彼の死は世界中の国の人が集まる空港さえも切ない雰囲気に変えてしまいました。

空港で感じたせつなさを曲にした

藤原はマイケルジャクソンの死は曲に影響してないと話しています。ただ空港で感じたせつなさが「今見てるもの、感じていることを大切にしよう」と思わせてくれたそうです。

だから歌詞に(その時空港にいたから)《飛行機》という言葉出てきたと話しています

その時の空港で感じた切なさが元になり、ヨーロッパ旅行から帰り「(please)forgive」を完成させました。



BUMP OF CHICKEN「(please)forgive」の歌詞の意味

「(please)forgive」の歌詞の内容

空港で感じたせつなさ

本当にあの時に感じていた空港の思いが凄く強いんですね。空港で流れてた空気感、BGMとかも含め、いろんな国のいろんな人達の、いろんな年齢だったり性別だったり、表情だとか、目的がいろいろ違うんだろうなぁとか。そういう淋しさとか、希望とか

藤原基央
出典:MUSICA 2014.4

空港は楽しい場所という認識をしている人がほとんどだと思いますが、藤原が感じたものは“せつなさ”でした。日本の空港よりも外国の空港の方がせつなさを感じたと言っています。

おそらくいろんな人種、年齢、性別の人達を見て、自分という存在が浮き彫りになったのでしょう。藤原基央という人間は、たくさんいる人間のうちのほんの一人に過ぎない。

空港にいる一人一人は心も違えば人種も夢も目的も違う。その当たり前の事実にせつなさを感じたのではないでしょうか。

そんないろんな想いを持った人達を乗せた飛行機を見て感じたことが《あなたを乗せた飛行機が》という歌詞を生み出したのではないかと思います。

脳と心の役割

《頭はきっと嘘をつく》とありますが、人間の脳は何のためにあるのでしょうか?

一言でいってしまえば「肉体の生命活動の維持」ということになります。

脳は人間の体を守るためにあります、経験や知識からいろんなことを学習して危険を察知してより安全に生きられる方法を考えます。「こんなつまらない仕事やってられるか!」と言いながらいつまでも辞めない人って多いと思いますが、それは当然のことなんです。

つまらないけど仕事に慣れていて毎日やることがだいたい決まっている、毎月生きるのに困らない給料が入るので生きるうえでは安全だと脳が判断しているからです。

仕事を辞めて決まった収入がなくなり生きれる保証がなくなるのが怖いんですよね。それに新しいことは脳にデータがないので安全か危険かの判断ができませんからね。

そういう意味では脳は安定を好むと言えるかもしれません。

でも心が求めていることは安定じゃなくて幸せです。その為なら命の危険も保証しないというある意味危険なものですが、たとえ自分を傷付けても幸せにしたいと思っているんですよね。

よく心の葛藤とか言いますけど、正確には「心と脳の葛藤」なんだと思います。

《あなた》とは誰なのか?

(歌詞に)《あなた》って出てきますけど、別に具体的なあなたがいたわけじゃないんです

藤原基央
出典:ROCKIN‘ON JAPAN 2014.4

藤原さんはこんな発言をしていますが、これは歌詞の制作に当たって具体的な《あなた》を思い浮かべて書いたわけじゃないという意味だと思います。なので歌詞中の《あなた》には特定の意味があります。

歌詞の中の《それを続けた心で あなたは選んだんだ》というフレーズからわかるように《あなた》とは自分自身で《私》とは心であることがわかります。

あなたを乗せた飛行機が~

①あなたの行きたい場所まで

②私の行けない場所まで

③私の行きたい場所まで

(please)forgive/BUMP OF CHICKEN

歌詞中でこのような変化があります。一見すると矛盾していますが、《あなた》も《私》も同一人物なら筋が通りますよね。

行きたいと望んでいるのは心ですが、肉体を持たない心は自分の想いを実行してくれる体が必要なんですよね。だから《私の行きたい場所まで》と言ってるんですね。

前にポンツカでおしっこの話をしていて、トイレがない場所で漏れそうになって限界が来ても誰かに代わりにおしっこをしてもらうなんてことは出来ないという話をしていました。

これって本当に良い例えで、自分の内側で起こっていることは取り出し不可能なので誰かに代わってもらうなんてできっこないんですよね。

心も同じで「~したい」という想いを叶えられるのは自分だけで、誰かに自分の夢を肩代わりしてもらうなんてできないのです。

なぜ(please)なのか?

タイトルの「(please)forgive」にはなぜか()括弧がついてますよね。私に取ってこれがこの曲の最大の疑問点で今もなおはっきりとした答えは出てないのですが簡単な考察をします。

()括弧の使い方は日本語でも英語でも、その前後にある言葉の補足説明をする時に使います。

(please)forgiveを直訳すると「(どうか)許して」という意味になります。これだと別に「please forgive」でよくね?って思うんですけど

実は「please」には動詞で「喜ばせる」という意味もあります。

これは自分自身を許してあげることが喜びに繋がるという補足説明的な意味での(please)なのではないでしょうか?

人間にとっての最大の喜びは自分の心を愛せた時なのです。

BUMP OF CHICKEN「(please)forgive」のライブ情報

「(please)forgive」のライブでの演奏

初披露日時2014年4月6日
初披露ライブWILLPOLIS 2014@幕張メッセ 国際展示場 9~11ホール (千葉県)
演奏頻度
演奏されたライブ/ツアーWILLPOLIS 2014

「(please)forgive」のライブ映像が収録されている作品

収録作品備考

WILLPOLIS 2014
本編5曲目に収録
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