BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)の楽曲「HAPPY」(ハッピー)を公式情報やインタビューを元に解説していきます。この記事では楽曲の基本情報や歌詞の意味の考察、制作背景、MV情報などについてご紹介します。「HAPPY」を聴く際に参考にして下さい。
参考資料
- MUSICA 2010.04、2011.01
- ROCKIN`ON JAPAN 2010.04
- bridge 2010 SPRING、2013 SPRING
- B-PASS 2010.06
BUMP OF CHICKEN「HAPPY」の公式情報
HAPPYの基本情報
タイトル | HAPPY(16th single) |
カップリング | pinkie ラブ・トライアングル 君と僕と委員長ver.(隠し) |
発売日 | 2010年4月14日 |
作詞作曲 | 藤原基央 |
完成時期 | 2008年秋 |
収録作品 | COSMONAUT(6th Album) BUMP OF CHICKEN II <2005-2010>(Best Album) |
タイアップ | なし |
BUMP OF CHICKENの「HAPPY」(ハッピー)はバンプ通算16枚目のシングルです。2週連続リリースの第一弾で、翌週には「魔法の料理~君から君へ~」が発売されました。
前のシングル | 現在 | 次のシングル |
R.I.P. | HAPPY | 魔法の料理~君から君へ~ |
BUMP OF CHICKENのアルバム『COSMONAUT』楽曲一覧へ
HAPPYの制作背景
友人の誕生日に贈った曲
「HAPPY」は、2008年秋に完成し、アルバム『orbital period』以降、最初に書いた曲です。
この曲はタイトルとは裏腹に、ハッピーでないできごとがきっかけで制作されました。
藤原の友達である男女二人にとても辛いことがあって、藤原はおこがましいとは思いながらも居ても立っても居られず曲を書き、その友達の誕生日に曲を贈りました。
俺の大切な友達の身に起きたことで、俺はその人の誕生日にこの曲を贈ったんだけど
藤原基央
出典:MUSICA 2010.04
「一緒に」という言葉を使うには覚悟がいる
《一緒に》という言葉は、藤原基央が上手く言えない言葉のトップクラスにあるもので、歌詞にこの言葉を使えるタイミングは限られていると話しています。
理由としては責任を感じることと、人から言われたらいろいろ考えてしまうからだそうです。
ほんとに。《一緒に》、ほんとにイヤで。ほんとに言えないんですよ
藤原基央
出典:bridge 2010 SPRING
HAPPYの曲の特徴
パーカッションにゴミ箱の音を使用
「HAPPY」にはパーカッションとして、藤原と升の二人でゴミ箱を叩いた音が使用されています。
歌詞は暗いけど、曲調は明るい
メジャーコードを使った明るく聴き心地の良い曲調とは裏腹に、歌詞の内容はとても辛辣で厳しい暗いことを歌っています。
サウンドはグラムロックや勇敢さをイメージしており、暗い歌詞には基本的に明るい曲調を意識しているようです。この手法を使った曲には「分別奮闘記」や「ray」などがあります。
辛辣なこと、シビアなこと、悲しいこと、要は温度で言えば冷たいことを、明るくってのが僕の中では基本です
藤原基央
出典:bridge 2010 SPRING
HAPPYのMV情報・ロケ地
監督 | 番場秀一 |
撮影場所・ロケ地 | 六本木ヒルズアリーナ(東京都) |
出演 | BUMP OF CHICKEN、他 |
収録作品 | COSMONAUT[DVD] |
「HAPPY」のMV(PV)は、2010年4月10日に六本木ヒルズアリーナで行われたシークレットライブ「BUMP OF CHICKEN SECRET」のライブの模様を編集されたものが使用されました。
BUMP OF CHICKEN「HAPPY」の歌詞の意味
HAPPYのタイトルの意味や由来
Happy birthdayが元になっている
「HAPPY」というタイトルは「Happy birthday」を直訳したものに由来するもので、つまり生まれてきたことは幸せなことであるという意味で付けられました。
どれだけ人生が悲しいことだらけでも「Unhappy Birthday」とは絶対に言わない、「Happy」と「Birthday」はセットになっていて、生きることは幸せなことであるという事実を伝えたかったと話しています。
同時にこのことが、この曲で伝えたいテーマになっています。
悲しいほどBirthday自体はHappyとセットなんだって・・・・・それを、ひとりでも多くの人に俺は言いたかったんだと思う
藤原基央
出典:MUSICA 2011 .01
HAPPYの歌詞の特徴
対比や矛盾を書くことで本質を浮き彫りにする手法
歌詞の特徴として、生きることの喜びと悲しみが対比になっていて、その対比や矛盾点をいくつか出すことによって本質を浮かび上がらせるという手法が使われています。
対比と言うとプラスとマイナスのように打ち消し合いそうですが、打ち消し合った後にも残るものが本質なのです。
僕の作詞の特徴かなあとも思うんですけど、いくつか対比を出すことによって、でも本当にイコールどういうことかっていうのは書かないっていう
藤原基央
bridge 2013 SPRING
HAPPYで伝えたいこと
人生の本質は幸せである
歌詞を見てわかる通り、少年は人生を終わらせようとするくらい絶望的な状態ですが、かろうじてまだ生きています、それはなぜでしょう?
それは自分の夢に気付いたからです。少年は誰にも教わらなかった歩き方で夢を叶える道を進み出しました。
なぜ夢を叶える必要あるのか?
それは幸せになる為です。
人は誰もが幸せを欲して生きている
出典:bridge 2013 SPRING
私たち人間は誰もが幸せを望んで生きています。たとえ悲しみと喜びが消えたとしても、人はさらなる幸せを求めます。間違っても不幸になりたいと思う人はいないでしょう。
言い換えるなら、人は幸せになる為に生きていると言えるでしょう。
消えない悲しみがあるなら 生き続ける意味だってあるだろう
「HAPPY」/BUMP OF CHICKEN
全てを無くしたとしても、そこには空っぽではなく、生きようとする本能と幸せを求める希望が残るのです。
「Birthday」(生まれたこと)と「Happy」(幸せ)はセットで、それは人間の本質なのです。
BUMP OF CHICKEN「HAPPY」のライブ情報
「HAPPY」のライブ演奏記録
初披露日時 | 2010年4月10日 |
初披露ライブ | BUMP OF CHICKEN SECRET @六本木ヒルズアリーナ(東京都) |
演奏頻度 | |
演奏されたライブ/ツアー | BUMP OF CHICKEN SECRET GOOD GLIDER TOUR 2011-2012 GOLD GLIDER TOUR 2012 |
「HAPPY」のライブ映像が収録されている作品
収録作品 | 備考 |
GOLD GLIDER TOUR | 本編3曲目に収録。 |
六本木ヒルズアリーナでの初披露
シークレットライブで演奏する藤原基央/出典:ナタリー
2010年4月10日、藤原基央の31歳の誕生日を目前に、六本木ヒルズアリーナで行われたスペシャルライブ「BUMP OF CHICKEN SECRET」の円形ステージの上で「HAPPY」が初披露されました。
バンプがライブで演奏をするのは2008年の夏フェス以来のことで、人前に出るのが久しぶりだったにも関わらず、ファンからの期待度はかなり大きかったようです。
お久しぶりです、BUMP OF CHICKENです。今日は新曲を聴いてもらいたくて、こういう場を設けてもらいました
藤原基央
BUMP OF CHICKEN SECRETライブより