【BUMP】メーデーの公式情報と歌詞の意味-コミュニケーションについて書いた曲-

BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)の楽曲「メーデー」を公式情報やインタビューを元に解説していきます。この記事では楽曲情報や歌詞の意味の考察、制作背景などについてご紹介します。「メーデー」を聴く際に参考にして下さい。

BUMP OF CHICKENのアルバム『orbital period』楽曲一覧へ

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BUMP OF CHICKEN「メーデー」の公式情報

メーデーの基本情報

タイトルメーデー(14th Single)
発売日2007年10月24日
作詞作曲藤原基央
完成時期2007年夏
収録アルバムorbital period(5th Album)
BUMP OF CHICKEN II <2005-2010>
タイアップなし
※TBSドラマ「仰げば尊し」公開前の予告CMでは曲の一部が使われた

BUMP OF CHICKENの「メーデー」は通算14枚目のシングルです。

2007年10月24日に「花の名」と「メーデー」が同時リリースされました。ジャケットの文字は火文字で書かれていて、撮影は山梨県の西湖で行われました。

藤原基央がリスナーのことを考えながら作った曲でコミュニケーションがテーマの曲ですジャニーズ嵐の松本潤が好きな曲だと公言してます。

藤原基央が認める公式ラブソングのひとつ。

前のシングル現在次のシングル

花の名(13th Single)
バンプオブチキンのメーデーのジャケット
メーデー(14th Single)
バンプオブチキンのRIPのジャケット
R.I.P.

メーデーのタイトルの意味

救難信号を表す“メーデー”が由来

メーデーとは救難信号のことで、フランス語の「ヴネ・メデ(venez m’aider)」、すなわち「助けに来て」という意味に由来します(Wikipediaより)

命の危険があるような緊急事態の時に船や飛行機で主に使われます。メーデーはどんな周波数でも発信でき、一度メーデーが発信されると、その周波数では救助となる通信以外は、いっさいの通信は許されなくなるという重大なことを意味します。

なのでこの楽曲におけるメーデーとは「助けてほしい」という強い意志を表しています

“労働者の日”を意味する同語の「メーデー」もありますが、こちらは曲には関係ないようです。

曲中には、モールス信号を思わせる電子音が使われています。

藤原が子供の頃に見た映画で知った言葉

「メーデー」という言葉は、藤原が子供の時に見た映画のセリフで知ったものです。

飛行機が墜落するシーンで「メーデーメーデー」というセリフを聞き、聞き慣れない言葉だったから覚えていたと話しています。

救難信号としてのメーデーはミュージシャンになった時から、いつか歌にしたかったテーマだそうです。

メーデーの制作背景

リスナーと繋がりたいと思った藤原

藤原が『メーデー』を書いてる時はちょうどフェスの前だったので、気持ち的にお客さんのことをすごく考えていました。

そしてこの頃、2007年の藤原は“ライブとはお客さんと繋がること”だと考え始めるようになった時期でした。自分が歌えてるのは聴いてくれる人がいるから成り立っている、その考えは初めてライブでステージに立った時から気付いていて、その気持ちがどんどん増してきてるそうです。

なので結果的に「人と繋がることとはどういうことなのか?」という考えになったと話しています。

[ライブを意識して作られた曲]

firefly(2012年)
You were here(2014年)
Spica(2018年)
etc.



『星の鳥』と『星の鳥reprise』について

アルバム『orbital period』のトラック2に『星の鳥』、トラック13に『星の鳥reprise』が収録されています。ちなみに“星の鳥”とはorbital periodのジャケットやブックレットの物語に登場しています。

バンプオブチキンのアルバムオービタルピリオドのジャケット星の鳥が描かれた『orbital period』のジャケット

プロデューサーのアイデアで導入された

『星の鳥』は『メーデー』の前奏にあたるインストゥルメンタル楽曲です。この前奏というアイデアはシングルのメーデーをレコーディングしている時にプロデューサーが提案したもので、タイトルもプロデューサーが決めました。

メーデーで使われているアルペジオをワントラック抜き出して、パッド的に和音を敷いていくだけの楽曲ですが、できあがった後に「一つのアルペジオだけでこんな物語になるんだ」と藤原は驚きました。

メーデーのMV情報

メーデーのPVメーデーのPVの一部

監督番場秀一
撮影場所・ロケ地
出演BUMP OF CHICKEN、エキストラ
収録作品orbital period[DVD]

「メーデー」のMV(PV)は、歌詞と連動して水溜りの中でメンバー4人が演奏をする映像になっています。また映像中にスペースシャトルやボイジャー1号と思われる機体も登場します。



BUMP OF CHICKEN「メーデー」の歌詞の意味

メーデーの曲のテーマ

メーデーはコミュニケーションの唄

「メーデー」はコミュニケーションがテーマの楽曲です。

藤原は「人と繋がるとはどういうことか?」という問いに対し、自分の出した答えがメーデーという曲の中にパッケージされていると話しています。

「つながるってどういうことなんだろう?」って考えて、分析の結果がこの曲だと僕は思ってるんですよね

藤原基央
出典:ROCK`IN ON JAPAN 2007.11

メーデーの歌詞の内容

なぜ沈黙と表現したのか?

君に嫌われた君の 沈黙が聴こえた

「メーデー」/BUMP OF CHICKEN

沈黙とは音が無いので「沈黙が聴こえる」というのは一見矛盾していますが、普段おしゃべりな人が急におとなしくなったりしていたら何かあったんじゃないかと察しますよね。そういう相手の様子から、心の中を察した表現になっています。

曲のキーワードは“君から預かっている口付けを返すこと”

《口付け》・・・バンプにしてはとても珍しい言葉選びですが、この曲においては僕と君の口付けではなくて、“君から預かっている口付けを返す”ということが物語のカギになっています。

要はあなたとあなたを口付けさせたいっていう

藤原基央
出典:ROCK`IN ON JAPAN 2007.11

口付けとは言い換えれば「愛情表現」です。「あなたから預かっていた口付けを返す」ということは、あなたからけ取った愛情を返すと言い換えることができます。



「口付けを預けあう」という意味

「あなたとあなたを口付けさせる」ということを日常的なもので例えるなら、モノの貸し借りがわかりやすいと思います。先ほど説明した《口付け》愛情表現であることを留意して読み進めて下さい。

〈例〉CDの貸し借り

あなたはBUMP OF CHICKENのCDを持っていて誰かにそれを貸します。ここでいう口付け(愛情表現)とはCDを貸すことになります。

あなたがCDを貸した理由には、相手にBUMPのことを好きになって貰いたい、その人と仲良くなりたい、相手に良い人だと思われたいとかそういう魂胆があると思います。

嫌いな人にはものを貸したいと思いません。なぜなら、嫌いな人とは繋がりたくないからです。つまりCDを貸すこと(口付け)が、ある種の愛情表現だとわかります。

そして預けていたCD(口付け)が返ってきたらどうでしょう?これってコミュニケーションだと思いませんか?

預けたものが返ってくることは信用の証

自分のモノを相手に預けてる時は相手と繋がってる証拠です。

そして貸したモノを返してもらえたらそれは相手を信じる要素になります。もし貸したものが返ってこなかったら、相手を信用できなくなります。

貸したCD(口付け)が返ってきた時に初めて、相手からの信用を受け取ることになります

不思議なことに自分の預けたモノ(口付け)が返ってきただけなのに、なぜか相手からの愛情を貰った気分になりませんか?

メーデーで伝えたいこと

藤原がライブでお客さんを信用できる時

出典:Deskgram

藤原はライブで自分の声に観客がちゃんと声を返してくれる、そのことでお客さんを信用できるようになったと話しています。ここでも自分の預けたモノ(声)が、ちゃんと返ってくるという構図になっています。

「預ける=繋がり」

「返ってくる=信用」

会話も同じで、話しを投げかけ相手が受け取って返事を返してくれる。相手が返事を返さなかったり無視した場合はコミュニケーションは成り立ちません。

こんな風に普段の生活の中でも『メーデー』でいうところの「あなたに預けた口づけが自分に返ってくる」というコミュニケーションが自然に成り立っているのがわかります。

リスナーと繋がりたいという想いの強さ

藤原がこんな歌詞を書いた理由は、普段何気なく行われているコミュニケーションのメカニズムを表現したかったのではないかと思います

何よりもリスナーと繋がりたいという思いが生半可なものではないことを伝えたかったのだと思います。

本気で繋がりたい相手とは、多少怖くても、多少相手を傷つけることになっても、一歩先のところまで踏み込む必要がある

藤原基央
出典:bridge 2008 WINTER



BUMP OF CHICKEN「メーデー」のライブ情報

「メーデー」のライブ演奏記録

初披露日時初披露ライブ演奏頻度
2007年10月17日FM802 「DESIGN THE NIGHT」SPECIAL LIVE ~ICON-TACT~@なんばHatch (大阪府)

「メーデー」のライブ映像が収録されている作品

収録されている作品備考

GOLD GLIDER TOUR 2012
本編の11曲目。

RAY
初回限定盤に付属のDVD「2013.8.9 Live at QVC Marine Field」に収録。

※通常盤には未収録


Butterflies
初回限定盤に付属のDVD or Blu-ray「Special Live 2015 at Yokohama Arena」に収録。

※通常盤には未収録


aurora arc
初回限定盤に付属のライブ映像に収録。 
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