【BUMP】ダイヤモンドの公式情報と歌詞の意味-渾身のメッセージソング-

BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)の楽曲「ダイヤモンド」を公式情報やインタビューを元に解説していきます。この記事では楽曲の解説や歌詞の意味、制作背景などについてご紹介します。「ダイヤモンド」を聴く際に参考にして下さい。


参考資料

  • ROCKIN`ON JAPAN 2000 Oct、2002 Apr
  • トーキンロック!2000 NOV
  • bridge 2013 SPRING
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BUMP OF CHICKEN「ダイヤモンド」の楽曲情報

BUMP OF CHICKEN「ダイヤモンド」の基本情報

タイトルダイヤモンド(2nd Single)
カップリング
発売日2000年9月20日
作詞作曲藤原基央
完成時期
収録アルバムjupiter(3rd Album)
タイアップ

BUMP OF CHICKENの「ダイヤモンド」はバンプ通算2枚目のシングルです。また、これが記念すべきバンプのメジャーデビューシングルになります。

初回特典に「鉛筆キャップ」が付きましたが、宇宙をイメージさせるそのデザインは、次のシングル「天体観測」の布石だと思われます。

前のシングル現在次のシングル
バンプオブチキンのランプのジャケット
ランプ
バンプオブチキンのダイヤモンド
ダイヤモンド
バンプオブチキンの天体観測のジャケット
天体観測

BUMP OF CHICKEN「jupiter」のアルバム楽曲情報と制作背景へ

ダイヤモンドは渾身のメッセージソング

「ダイヤモンド」以前の楽曲では、藤原が自分自身を歌う楽曲が多くありました。しかし「ダイヤモンド」は自分自身でもなく物語形式でもなく、ファンや特定の誰かに対して伝えたい気持ちを詰め込んだメッセージソングでした。

今までは俺が俺を歌いましたって曲が多かったけどーこれはメッセージソングにしたいなと思って

藤原基央
出典:ROCKIN‘ON JAPAN 2000.10

そしてあまりにも普遍的なテーマを詰め込んだ歌詞だったせいか、曲を聴いたベースのチャマは「もう一生曲書けないじゃん!これ以上に言うことあるの?!」と思ったくらい、ダイヤモンドに凝縮されたメッセージは普遍的で全てを包み込んだような完成された歌詞だと感じたようです。

「ダイヤモンド」の制作背景

5秒で決めたタイトル

「ダイヤモンド」というタイトルは歌詞を完成させた後に、歌詞を見渡してほんの5秒で付けました。

それ以外のタイトルが見つからなかったというくらい、その時の藤原基央の気持ちそのものだったようです。

というのも、メジャーデビューにあたって契約関係やら大人の世界の汚いものをたくさん見てしまった藤原は、良い曲があればそういった汚いものにカタをつけられる、そういう気持ちからキラキラと輝く「ダイヤモンド」という言葉が出て来たそうです。

大声で歌い、隣から苦情

ダイヤモンドを自宅で作曲していた藤原は、大声で歌っていたために隣の部屋の人から「うるせえ寝ろ!」と怒鳴られてしまいました。

藤原はもう一度その人に会えるなら謝りたいと話しています。

他にもハンマーソングと痛みの塔の制作中にも大声歌って、マンションから苦情の貼り紙を出されたことがありました。



ダイヤモンドのMV情報・ロケ地

出典:ダイヤモンドのPVより

監督番場秀一
撮影場所‣ロケ地日光市・旧足尾鉱業所事務所付属倉庫(栃木県)
出演BUMP OF CHICKEN
収録作品jupiterDVD or VHS

「ダイヤモンド」のPV(MV)は栃木県・日光市にある“旧足尾鉱業所事務所付属倉庫”で撮影され、番場監督が初めて手掛けるバンプの作品です。

PVはとてもシンプルで、BUMP OF CHICKENというバンドの存在感が際立つメジャーデビューにふさわしい映像になっています。



BUMP OF CHICKEN「ダイヤモンド」の歌詞の意味

「ダイヤモンド」の歌詞の解説

キーワードは弱い自分

「ダイヤモンド」の歌詞の特徴ともいえるのが、ただ上手くいっている部分だけを切り取るのではなく「弱い自分」も肯定してあげている所です。

人には必ず「弱い自分」も「強い自分」もあって、その両方があっての自分なのです。藤原は「-5+5=0でニュートラルな状態の自分」だと言っています。

ダメな自分を救えるのは自分だけ

ほとんどの人は「ダメな自分」を嫌う傾向にあります。でもそれは当然ですよね、誰だってできるならカッコよく見せたいですからね。

でも「ダメな自分」は必ず誰にでもあります。そのダメな自分を救ってあげられるのは自分しかいないんです。

大体の人が弱い方の自分てのを軽んじがちで。凄え頑張ってる自分に酔いしれがちで、ヘコんでる時の自分を嫌いになりがちで。それはでもね、救ってやんなきゃいけないと思うんですよ

藤原基央
出典:ROCKIN‘ON JAPAN 2000.10

弱い部分とはその人の強さである

前向きな明るい歌を聴いて無理に気分を良くしたって、それは自分に嘘をついていることになります。それは自分から目を背けているのといっしょです。

『そんなこと言ってないで街へ出ようよ』じゃ、卑屈になってる理由が全く解決されてないし。それって要するに、卑屈になってる自分が全然救われてねえってことだし。閉鎖的な自分をおざなりにしながら、とりあえず街に出て、「やっぱ外の空気っていいなあ!」って言ってたってそれは嘘なの、俺の中では

藤原基央
出典:ROCKIN‘ON JAPAN 2000.10

《血の跡を辿り戻ればいいさ》と言っているようにこの曲は、転んで「傷を負った弱い自分」を切り捨てて進んでしまっていたんですよね。

「傷を負った弱い自分」から目を背けていたら、また同じような場面に出くわした時にまた苦しい思いをしなくてはなりません。だから引き返したわけです。

例えばテストが悪い点数だったり、上手くギターが弾けない、こんな時って良くなるように努力して改善しようとしますよね?

別に上手くできない自分を嫌いじゃなかったら直さなくていいんです、でもそんな自分が嫌だったらそれは強くなりたいと思っている証拠ではないでしょうか?

常に上手くいっている人は、自分に問題がないので自分を変える必要がないのです。悪く言えばずっと成長しないままなのです。

弱いから強くなる、これはすごく自然なことです。

つまり《弱い部分》というのは“強くなろうとしてる部分”でもあるのです。



ダイヤモンドで伝えたいこと

みんなのお守りのような曲になってほしい

「ダイヤモンド」という言葉をタイトルにした理由は、ポケットに入るサイズでお守りのように持っててほしいという想いが込められています。

“お守り”というのも、この曲は上手くいってない時も輝いている時にも、どっちでもない時でさえ、その人の気持ちに応えてくれる普遍性を持っていて誰にでも機能するからです。

だから歌詞の最後に《迷わずこの唄をリュックに詰めて行ってくれ》と言っているんですね。

どんな時だって、ヘコんでる時だって輝いている時だって、どっちなのかわかんねえ時だって、絶対その時の気持ちをちゃんと補足してくれる、揺るぎない・・・・メッセージソングなんですよ!

藤原基央
ROCKIN‘ON JAPAN 2000.10

そしてダイヤモンドと言えば輝きの他に“硬さ”も特徴の一つです。「弱い自分」を強くしていけばダイヤモンドのように強固な自分になれるという意味も込めているのではないかと思います。

弱い部分はダイヤモンドの原石

ダイヤモンドの原石 画像:purestone.com

強くなるためには弱さが必要で、弱い自分を救うために勇気が必要なんだと思います。弱い部分とは、輝きを内に秘めたまま磨かれていないダイヤモンドの原石なのでしょう。



BUMP OF CHICKEN「ダイヤモンド」のライブ情報

「ダイヤモンド」のライブ演奏記録

初披露日時2000年7月23日
初披露ライブサマーポキール2@心斎橋CLUB QUATTRO
演奏頻度

「ダイヤモンド」のライブ映像が収録されている作品

収録作品備考

RAY
初回限定盤に付属のDVDに収録。

※通常盤には未収録


「20」
本編9曲目に収録。

心斎橋クラブクアトロで初披露

大阪の心斎橋クラブクアトロでバンプは「ダイヤモンド」を初披露しました。

しかしメジャーデビューするにあたって、古くからのファンからは「メジャーに行くなんてバンプ変わったな・・・」と思われていました。

しかしインディーズでもメジャーでもバンプがバンプであることには変わりはなく、ただ純粋に伝えたい気持ちが強くなったからだと話しています。

そして次の渋谷公演では「この曲(ダイヤモンド)でメジャーに行くけど僕たちは変わりません」とMCで話しています。

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