【BUMP】スノースマイルの公式情報と歌詞の意味‐ラブソングではない硬派な物語‐

BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)の楽曲「スノースマイル」を公式情報やインタビューを元に解説していきます。

この記事では楽曲の解説やタイトルの意味、制作秘話などについてご紹介します。「スノースマイル」を聴く際に参考にして下さい。


参考資料
・トーキンロック!2003年1月号
・ROCKIN`ON JAPAN 2004年9月号
・bridge 2013 SPRING

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BUMP OF CHICKEN「スノースマイル」の公式情報

BUMP OF CHICKEN「スノースマイル」の基本情報

タイトルスノースマイル(5th single)
カップリングホリデイ
発売日2002年12月18日
作詞作曲藤原基央
完成時期2003年10月頃
収録作品ユグドラシル(4th Album)
BUMP OF CHICKEN I<1999-2004>(Best Album)
タイアップなし

BUMP OF CHICKENの「スノースマイル」は通算4枚目のシングルです。バンプとしては珍しく季節を感じさせる楽曲で、ラブソングと言われることが多いが作詞者の藤原はラブソングではないと否定してます。

前のシングル現在次のシングル
バンプオブチキンのハルジオンのジャケット
ハルジオン
スノースマイルのジャケット
スノースマイル
バンプオブチキンのロストマンのジャケット
ロストマン/sailing day
アルバム

BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)のアルバム『ユグドラシル』を公式情報やインタビューを元に解説していきます。この記事ではアルバムの解説やタイトルの意味の考察、制作背景などについてご紹介します。『ユグドラシル』の楽曲を聴く際に[…]

バンプオブチキンのアルバムユグドラシルのジャケット

「スノースマイル」の制作背景

ロストマン制作期からあったアイデア

「スノースマイル」のイントロのアルペジオは「ロストマン」の作詞期間にあったアイデアで、ロストマン完成後に10日ほどでメロディを完成させ、歌詞は1日で完成させました。タイトルは最後に付けました。

さらにその3日後にカップリング曲の「ホリデイ」が完成して、あまりの早さに藤原自身が驚いています。

冬の歌だったので、スタッフの意向で「ロストマン」より先に「スノースマイル」が12月に発売されることになりました。

【BUMP OF CHICKENの季節を感じる曲】
・ダンデライオン→《春》
pinkie→桜ソング
Stage of the ground→《夏》
・K →《冬》

スノースマイルはラブソングではない

寒さを口実にポケットに君の左手をお招きする様子が恋人同士の男女を想像させますが、作詞者の藤原はラブソングではないと否定しています。しかし曲を聴いた人の多くがラブソングだと解釈することは予想していたようです。

“この曲を聴いて多くの人が、男の子から女の子へ向けた歌なんだろうなと思うかもしれないんだけど、オレは「スノースマイル」というタイトルを最後に付けたときに、こう思ったんですよ。
これはラブソングではないんだと、これほどまでに硬派な曲はねえんだと”

藤原基央
出典:トーキンロック!2003.01

歌詞で一番強調したいところは《君の居ない道を》の部分であり、わかりやすく伝わるように一番適していたのが男女の雰囲気だったそうです。物語が男女の恋愛の話でも、伝えたいところがそこじゃなければラブソングにはならないようです。

2018年12月に行われた「COUNTDOWN JAPAN18/19」のMCで藤原は「惚気(のろけ)の歌」と話しています。(ふざけて言ったコメントだと思われる)

歌詞には曖昧な表現が多いが一本芯が通っていて、行間を読んでそれぞれが楽しんで欲しいと話しています。

BUMP OF CHICKENの書庫

BUMP OF CHICKENはラブソングをあまり歌わないと言われていますがそんなバンプにも公認している恋愛がテーマのラ…

スノースマイルのMV情報

スノースマイルのMV情報
監督番場秀一
撮影場所・ロケ地群馬県の丸沼高原、利根町など(参考サイト)
出演BUMP OF CHICKEN

「スノースマイル」のMV(PV)は番場秀一監督の手掛けた作品です。撮影は冬の群馬県の丸沼高原や利根町を中心に行われました。

寒さによりギターが不調になる

PVの撮影が雪山で行われ、藤原の使用ギター「Gibson J-45」が寒さのせいかしばらく調子が悪くなりました。「asgard/midgard」のレコーディングで再び使用され、以前より音に深みが増したそうです。


BUMP OF CHICKEN「スノースマイル」の歌詞の意味

「スノースマイル」の歌詞の内容

「スノースマイル」に関する藤原の発言は以下になります。

【スノースマイルに関する公式情報】
・わかりやすく伝わるように男女の様子で描かれている
・硬派な曲
・曖昧な表現が多いが芯が通ってる
・行間を読んで欲しい

・歌詞で強調したいところは《君の居ない道を》の部分
・歌詞中に出てくる《笑顔》がスノースマイルのことである

歌詞を見ると「君の居ない道を進んだ主人公」が君といた時のことを回想していたことがわかります。つまり主人公は君とお別れをして、自分の道を進む決断をしたのです。

それゆえに藤原は「硬派な曲である」と発言しています。

ユグドラシル期に多く見られるルート分岐

「自分の道を進む覚悟」というルート分岐の構成は、ロストマンをはじめとしてユグドラシル期に多く見られるテーマになっていて、藤原が特に強調したかったと話す《君が居ない道を》の部分とも一致します。

【ユグドラシルでルート分岐する曲】
・ロストマン
・同じドアをくぐれたら
・車輪の唄
・スノースマイル

同じドアをくぐれたら」の歌詞に当てはめるなら、二人は同じドアをくぐることはできない、君と手を繋いだままでは次の扉の鍵は受け取れないということです。

歩幅を合わせるのが難しいと言っていることからも、自分の道を進みたい欲求と、君と同じ道を歩きたいという欲求が見え隠れしているのがわかります。



スノースマイルの意味

“(歌詞中に出てくる笑顔が)それがスノースマイルですよ。スノーのスマイルっていうのが重要なんですよ”

藤原基央
出典:トーキンロック! 2003.01

この曲では君と別れて自分の道を進んだ主人公が、「もし君と一緒の道を進んで雪を見れたら・・・」という叶うはずのない夢物語を思い描いている様子が描かれています。

君との居た頃の思い出に浸りそうになりながらも、やっぱり思い出をしまって前に進むことにした主人公。君との思い出が自分の歩く道を勇気をくれているようです。

寒かったので君の温もりをより感じることができて、その思い出をポケットに閉まって暖めていることがわかります。

“多分、冬が寒くて本当に良かったっていう気持ちを歌いたいんだろうなあと思って”

藤原基央
出典:トーキンロック!2003.01

おそらく《君》が雪の象徴であり、その雪である《君》との暖かい思い出が自分の道を歩く主人公に微笑みかけていると思われます。行間を読んでほしいと藤原は話しているので、スノーが何を象徴するのかは個人の推測に任せていると思われます。

そして曲はまるで思い出を忘れていくかのようにフェードアウトして終わります。

なぜ硬派な曲なのか?

この曲は硬派な曲であり、わかりやすく伝わるように男女の様子で書かれていますが、これは好きな人と別れてまで自分の道を選んだという強い覚悟を伝えるためだと思われます。

別れる時の辛い感情は経験したことある人が多いと思うので、自分の道を進むことはそういった辛い感情が伴う硬派な決断だったことをちゃんと伝わるようにした物語です。



BUMP OF CHICKEN「スノースマイル」のライブ情報

「スノースマイル」のライブ演奏記録

初披露日時2002年12月3日(火)
初披露ライブLOVE&PORKIN@クラブダイアモンドホール
演奏頻度★★★☆☆(5段階)

2002年にツアー「LOVE&PORKIN」で初披露されてからも定期的にライブやフェスで演奏されています。冬の歌のせいか冬に演奏されることが多いが、季節問わずに夏でも演奏されています。

ホームシップ衛星」2008年7月5日の沖縄公演で藤原は「俺らは季節感とか関係ない。夏フェスでスノースマイルとか普通にやるからね」とコメントしています。

COUNTDOWN JAPAN18/19」では初めて「スノースマイル」が1曲目に演奏されました。

「スノースマイル」のライブが収録されている作品

収録作品備考

PATHFINDER
初回限定盤のDVD&Blu-rayに付属するDisk2に収録。

※通常盤には未収録


aurora arc
初回限定盤に付属のライブ映像に収録。 
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