【BUMP】虹を待つ人の公式情報と歌詞の意味-誰かの期待という見えない壁-

BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)の楽曲「虹を待つ人」を公式情報やインタビューを元に解説していきます。この記事では楽曲の解説や歌詞の意味、制作背景、MV情報などについてご紹介します。「虹を待つ人」を聴く際に参考にして下さい。


参考資料

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BUMP OF CHICKEN「虹を待つ人」の公式情報

虹を待つ人の基本情報

タイトル虹を待つ人(1st Digital Single)
発売日2013年8月21日
作詞作曲藤原基央
完成時期2012年11月頃
収録作品RAY(7th Album)
タイアップ東宝系映画『ガッチャマン』主題歌に起用

BUMP OF CHICKENの「虹を待つ人」はバンプ初となる配信限定シングル(Digital Single)です。

リリースされてからはライブを盛り上げる新しいアンセムとして機能しています。勢いのいい所に意識がいってしまいがちですが、人の生き方や在り方などかなり深いテーマを含んだ楽曲です。

前のシングル現在次のシングル
バンプオブチキンのファイアフライのジャケット
firefly

虹を待つ人
バンプオブチキンのレイ
ray

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虹を待つ人の制作背景

映画「ガッチャマン」の主題歌に起用

「虹を待つ人」は2012年11月頃に完成し、その後に映画「ガッチャマン」の主題歌に起用されました。書き下ろしではなく、既存曲からの提供です。

「ガッチャマン」の仮タイトルは「バードマン」であり、すなわち「鳥人間」です。飛べないニワトリに羽根が生えたロゴを持つBUMP OF CHICKENとのタイアップは、何か意図があるように思えます。

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バンプオブチキンのロゴマーク

アニメ「ガッチャマン」の音楽を担当したのは藤原基央が好きなあの人

余談ですが、アニメ「ガッチャマン」の音楽を担当したのはドラクエのBGMでもおなじみの“すぎやまこういち”氏です。

藤原さんは幼少期にドラクエをプレイしてクリア後にサントラ買うほどのコアなファンでした。小学校ではドラクエ1のラスボスである「竜王」のテーマ曲を口ずさむほど、すぎやまこういちさんの作る音楽が好きだったようです。

バンプと松坂桃李が初対面

俳優の松坂桃李/出典:oricon.co.jp

映画「ガッチャマン」の主演を務めた松坂桃李は、バンプファンとしても知られており、ライブにもよく参加しています。

そんな彼の主演した映画とBUMP OF CHICKENがタイアップしたことで、メンバーと会食することができたようです。

BUMPのメンバーから「僕たちの曲で一番好きなのはどれ?」と質問され、松坂桃李は緊張しながら「レム」と「ランプ」と答えました。

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虹を待つ人の曲の特徴

シンセ音が色濃く出たアッパーなサウンド

「虹を待つ人」は、シンセの音が色濃く出ており、非常にアッパーなサウンドが特徴的です。

シンセを始めて導入した「プラネタリウム」以降の作品には、度々シンセが使われてきましたがここまでシンセの色が強くなった楽曲は珍しいです。

ここまでシンセの特色が強くなるとは思ってなかったかなぁ。だけど僕が最初に作ったデモテープの段階からすでに片鱗はありましたね

藤原基央
出典:MUSICA 2013.10

虹を待つ人のMV情報・ロケ地

監督番場秀一
撮影場所‣ロケ地東京都内クラブハウス(東京都)
QVCマリンフィールド(千葉県)
出演BUMP OF CHICKEN、エキストラ
収録作品アルバム『RAY』初回限定盤

「虹を待つ人」のMVはクラブの映像とQVCマリンフィールドでのライブの映像を組み合わせて作られました。メンバー4人は仮装して演奏しており、“正体不明のバンド”がクラブで演奏しているという設定。

仮装のアイデアはメンバーそれぞれが決めました。

藤原基央→ネイティブアメリカン
増川弘明→ギャング
直井由文→アメリカの少年
升秀夫→戦闘機のパイロット
ザイロバンドを使って虹を表現

MVのテーマは「いろんな場所で同じ虹を見ている人達」であり、虹を光で表現するためにザイロバンドという光るリストバンドを出演者全員が着用しています。

BUMP OF CHICKENのザイロバンド

コールドプレイのパクリ疑惑が出たMV

「虹を待つ人」のMVが、イギリスのロックバンドColdplay(コールドプレイ)の「Charlie Brown」のMVに酷似しており、パクリ疑惑があがっています。

演出、撮影シーンなど映像構成が非常に似ています。オマージュなのかパクリなのか詳細は不明。

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BUMP OF CHICKEN「虹を待つ人」のライブ情報

「虹を待つ人」のライブでの演奏

初披露日時2013年8月3日
初披露ライブROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013@国営ひたち海浜公園 (茨城県)
演奏頻度

ライブで盛り上がる曲

「虹を待つ人」はリリース後のほとんどのライブで演奏されており、ライブでかなり盛り上がる曲です。サビの部分の《OhOh》は観客が大声で歌うのが恒例になっています。

BUMP OF CHICKEN「虹を待つ人」の歌詞の意味

期待という“見えない壁”

社会の中は誰かの目が気になって生きづらい、自分の思い描くような振る舞いや生き方ができないと感じている人は多いのではないかと思います。

歌詞中に出てくる《見えない壁》とは、“人に見られる恐怖”や“自分の内側を晒すことの恐怖”を表していると思いますが、具体的に説明するとそれは誰かからの期待という壁だと思います。

人は知らず知らずのうちに誰かの期待通りの人間になろうと、決まった型に嵌まる生き方をしてしまいます。ゆえに自分の個性を押し殺してしまいます。

例えば、親からの期待、社会の輪を乱さず生きろという周り方からの期待、良い成績や結果を出してほしいという期待・・・

などいろいろありますが、一言でいうなら良い子でいなきゃいけないという見えない期待があるからゆえに“生きづらい”という感覚が生まれるのだと思います。

別な言い方をすれば、人の目を気にしながら生きているとも言えますね。

その見えない壁は他者が作り出したものの場合もありますし、自分がそう思い込んでる場合もあります。

見えない期待に苦しめられた、元陸上の為末大選手

元陸上選手の為末大さんは20代の時に初めて金メダルを取ってから社会から注目されるようになり、それまで当たり前にできていた練習や自分の表現ができなくなったと話しています。

次第に、社会が求める姿に合わせなきゃいけないという思い込みが生まれ、「社会の期待」「表現したい本当の自分」との葛藤に悩まされていた時期があったそうです。

残酷なことに、選手として挫折すると想像以上に多くの人が自分から離れていくという現実がありました。

そこで為末選手が思ったことは、自分で勝手に期待されていると思い込んで、それに応えようと努力して、失敗したら人が離れていって寂しくなるという、全て自分の頭の中で起きている幻に苦しめられていたということで、それだったら淡々と生きて行こうという考えになったそうです。

為末選手の話を「虹を待つ人」に喩えるなら、見えない壁が見えてドアを開けることができたということになりますね。

期待に応えるということを悪いことだとは思いませんが、そればかりに囚われて動きが鈍くなるのは健全とは思えません。



人はみんなが同じ虹を待っている

虹はさまざまな違う色が混じり合っています。

たぶんほとんどの人は虹を見た時にキレイだと感じると思います。

違う色が寄り添っている虹を美しいと感じたということは、それって他人と違うことの素晴らしさに気付いている証拠ではないでしょうか?

きっと本当は誰もが自分自身であることを誇れるようなそんな世界を待っているのだと思います。

世の中を面白くしているのは他者との違いです。

私達は誰もが自由に自分を表現できる、そんな世界を待っているのだと思います。この曲がライブのアンセムとして機能しているのも、ライブを自由に楽しんで欲しいという理由なんだと思います。

うまく手は繋げなくても笑う

うまく手は繋げない それでも笑う
同じ虹を待っている

「虹を待つ人」/BUMP OF CHICKEN

私達は無理に他人と仲良くする必要はないのです。誰もが違った個性、生き方を受け入れられる世界を持っているのだと思います。

《それでも笑う》と歌っているのは、自分として生きることに価値や誇りを感じたからなんでしょうね。

たぶん誰もが、“表現したい自分”と“社会の目”との葛藤に苦しんでいるのだと思います。そういう意味でみんなが“社会の目”という《同じ雨の下》にいるのだと思います。

その雨の中でみんなが自分の色という光を作ることができた時に虹ができるのでしょう。

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